夫婦共働き世帯は年々増え続けている。とはいえ、お互いが仕事に追われる状況にもかかわらず、家事・育児の分担がうまくいかずに「自分ばっかり!」と不満を感じている妻は少なくない。

 理想の夫・妻とは……考え出したらきりがない。妻としては、家事や育児に協力してくれる夫は、やはり頼りになるだろう。だが、具体的にはどんな行動をすればいいのかわからない人も多いはず。今回は、妻が「夫の姿に感動した!」というエピソードを紹介する。夫婦円満に過ごすための参考になる部分もあるかもしれない。

◆いつも「ありがとう」と言ってくれる夫

 1年の同棲期間を経て、26歳のときに結婚した金田りかさん(仮名・20代)は、共働きということもあり、同棲する前から家事の役割分担を決めていた。

「夫はトイレ、風呂掃除。私はそれ以外の部屋掃除、料理、洗濯でした。帰るのが早い私の方が家事の量は多かったのですが、うちの家庭では上手くまわっていました」

 ただし、生活していくうちに分担していない家事も出てきたという。庭の草むしりやバルコニーの掃除、窓拭き、エアコン掃除などである。

◆庭が見違えるようにキレイになっていて感動

 そのなかでも金田さんは虫が苦手で、草むしりするのを渋っていたと話す。やらなきゃと思っていても外は熱いし、虫嫌いにとっては……とついつい放置していたのだが。

「そんな仕事も夫は率先してやってくれました。お互いにやらなきゃいけないと思っていた気持ちは一緒だったようで。私が仕事に行っている間に庭は見違えるようにキレイになっていたんです」

 金田さんは、何も言ってないのに意思疎通ができているのかと感動した。

「でも、私が一番うれしいと感じるときは、夫がいつも『ありがとう』と言ってくれることです。ご飯を食べるときには、『美味しかった! ご馳走様でした』、出勤するときには、『お弁当ありがとう、行ってきます』と感謝してくれます」

 やっぱり人に感謝されるとうれしいものだ。作ってよかった、また作ろう! と思える不思議な言葉だと金田さんはいう。

◆今夏にパパとなる夫! 出産育児本を熟読する姿が頼もしい

「夫は意識的に言っているのではなく、自然と人に感謝の言葉を伝えられる人なんだと思います。私は夫を見習い、掃除をしてくれたときや何かを手伝ってくれたときには、必ず感謝の言葉をかけるようにしています。

 家事は生活をしていくうえで毎日やらないといけない。でも、できることならやりたくない。でも、やらないといけない。相手を思いやる声掛けで人の気持ちは変わるものだと、夫に出会って学びました。ちょっと照れくさいですよね。でも、言葉にすることで夫婦の絆が深まると実感しました」

 金田さんは今夏に出産を控えている。夫は出産育児本を熟読し、「自分が何をすべきか」を確認しているそうだ。「やる気と向上心魂のパパ、乞うご期待!」と家族が増えることを楽しみにしている。

◆海外での子育てに苦戦、家事をしないフランス人夫の変化

 パリでフランス人のパートナーと出会い事実婚をした安藤聡子さん(仮名・30代)は、今年の2月に元気な女の子を出産した。

コロナ禍での妊娠、出産のストレスは相当なものでした。検査結果が出るたびに辞書で医学用語を調べ、フランス語にも苦労しました」

 出産後の1ヵ月は予想以上に大変だったそうで……。

フランスでは入院から退院までの期間が短いのですが、助産師さんがアドバイスをくれたり相談にのってくれたりします」

◆「家事をしてほしい」とけんかになりながら夫に訴えた

 安藤さんの夫は普段から家事はしないため、出産後も期待できないと半分諦めていた。そんななかで出産後は精神不安定に。家事と育児の両立について助産師に相談した。

「助産師さんは、私が無理をしていると分かってくれて、彼に家事をすべて任せて赤ちゃんの世話だけをするように何度も助言してくれました。そのことを、彼とけんかになりながら話しました」

 夫は家事をするようになったものの、家事をすることが目的ではなく、“安藤さんを喜ばせるため”にしていると話す。だが、どこか“ズレてる”感にイライラすることもある。

「退院の日に遅刻した彼を責めたところ、『実は聡子と赤ちゃんを迎えるために家を完璧に掃除していたから時間に遅れたんだ』と。家に着いたときに私が驚いていると、彼は満足そうなドヤ顔をしてるんです」

◆どこか“ズレてる”けど「うれしい」

 夫に料理を頼んでみても……。

「いつもコルドン・ブルー(鶏肉にチーズとハムを挟んで揚げたもの)や魚のフライなど脂っこいものばかり。出産後は私が食べたいものをお願いしました」

 夫のつくる料理は、コトコトと弱火で時間をかけて煮込んだり、野菜を細かく刻んだり、効率重視の安藤さんとは異なり、手間と時間がかかる。

「それでも、体が弱っているときの手作り料理はうれしかったです」

◆初めてのおむつ替えで夫の姿に大爆笑

「彼は、新生児の世話をするのが恐かったらしく、恐る恐る手伝ってくれました。入院中はアトリエ(助産師が入院中に赤ちゃんの世話について教えてくれる時間)に参加してもらい、一緒に学ぶようにしていました」

 早く仕事復帰したかった安藤さんは、子どもの世話は二人ですると決めていた。そんなある日、夫があり得ない格好をして現れたという。

「初めてうんちおむつを替えると決めたときに、彼はコロナ対策用のマスクをつけてやってきたんです。おむつ替えには相当抵抗があったようなのですが、あまりの大袈裟っぷりに大爆笑しました!」

 出産後は、少しずつ夫の意識が変化していることを感じている安藤さん。「私が疲れたときに頼れるスーパーパパです」と笑顔で答えてくれた。

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
ライター歴5年目。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェInstagram@chimi86.insta

―[家事・育児、夫の言動に感動した瞬間]―