先月2日、ブラジルの教会で行われていた結婚式に人懐っこい野良犬が現れた。挙式中は教会の入り口で大人しくしていた犬だったが、式を終え晴れて夫婦となった2人が外に出た瞬間、2人をお祝いするかのように大興奮で飛びついたのだ。夫婦はこの犬に運命を感じ、そのまま家族として迎え入れ幸せな新婚生活を送っているという。『New York Post』などが伝えている。

ブラジル南東部エスピリトサント州ビラ・ベリャにある教会で先月2日、ダグラスロバートさん(Douglas Robert)とタミリス・ムジニさん(Tamíris Muzini)の結婚式が行われた。天気に恵まれ約150人のゲストが2人をお祝いする中、1匹の野良犬が教会にやって来た。

ブラジルは2020年の時点で最も野良犬の数が多い国の1つと言われており、「世界動物保護協会(World Animal Protection)」はブラジル国内に2000万匹の野良犬がいると推測している。野良犬がいるのは日常茶飯事だが、教会の中にまで入ってきた野良犬にはゲストたちも驚いた様子だったという。

タミリスさんは「犬は挙式が始まる前に教会の2階に上がってきて、新郎やゲストたちに会っていました。驚きましたけどとても可愛かったですし、みんな喜んでいましたね」と振り返っている。当時の様子を捉えた動画には、ゲストに囲まれながらお腹を見せて甘えるような仕草をする犬の姿が映っていた。犬はその後、1階の入り口で日向ぼっこをするように寝そべっており、幸いにも大人しく人懐っこい犬だったため挙式中に乱入して式を台無しにすることはなかった。

そして誓いの言葉を交わして式を終えた2人がゲストに見守られながら教会から出ようした時、入り口で横になっていた犬がダグラスさんとタミリスさんにいきなり飛びついたのだ。まるで2人の門出をお祝いするかのように大きく尻尾を振る姿は愛らしく、この瞬間を捉えた写真はダグラスさんやタミリスさんも笑顔で幸せ溢れる1枚となった。

大興奮の犬を撫でながらその場を去ろうとしたダグラスさんだが「犬は最後に『家に連れて行って』と言ったんです」と話しており、犬の切なる願いを感じたダグラスさんとタミリスさんはこの犬を正式に家族として迎え入れることにした。

「みんなが“カルメラ(Caramelo)”と呼ぶのでそう名付けました」と明かすタミリスさんは「カルメラは間違いなく神の使いだと思ったので、フルネームとして“カルメラ・デ・イエス(Caramelo de Jesus)”と名付けました。カルメラはこの日を大切な一日として私たちの歴史の中に刻んでくれました。カルメラはこの大切な日の一部であり、そのカリスマ性で私たちを魅了してくれたのです」とカルメラとの運命的な出会いを振り返った。

しかしカルメラは前脚を骨折していたようで、教会に現れた日も少し脚を引きずるようにして歩いていたという。ダグラスさんとタミリスさんに引き取られたカルメラは動物病院で脚の治療を受け、現在は快方に向かっているという。

2人と1匹の新生活はまだ1か月ほどだが、ダグラスさんとタミリスさんは「毎日新しい驚きがあります」とやんちゃなカルメラとの生活を明かす。「ある日はキッチンでおしっこをして、ある日は車の上によじ登り、ある日はおばあちゃんのパンを盗んで逃げ出すこともありましたよ。私たちが仕事に出掛けると悲しんでいますが、帰ってくるとジャンプやハグ、キスをして出迎えてくれます」とタミリスさんは話しており、これから赤ちゃんを迎える予定という2人にとってカルメラと一緒に過ごすことはある意味、良い練習にもなっているそうだ。

画像は『Caramelo de Jesus 2022年7月23日付Instagram「O que essa foto representa pra você?」、2022年7月7日付Instagram「Nesse @ iremos contar todos os detalhes」、2022年7月10日付Instagram「Aumigos, tá ruim, mas tá bom, né?!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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