多くの職場、特にサービス業界では顧客には礼儀正しく、笑顔で接客することをモットーとしている。だが中にはモンスターカスタマーのような顧客も存在する。
理不尽ともいえるような要求を突きつけたり、わめき散らしたり、脅迫まがいの発言をしたりと、企業や対応者を困らせる。
対応する相手も人間だ。毎日何人もこういったクレーマーを相手にしなければならないとしたら、それは大きなストレスとなり、業務にも支障をきたすだろう。
イギリスのウェールズの郵便局では、態度の悪い顧客には罰金を徴収するという措置を導入したようで、海外掲示板で話題となっていた。
先日、海外掲示板「Reddit」でシェアされた投稿が話題を呼んでいる。
イギリスのある郵便局が、態度の悪い顧客に対し、罰金を請求する旨を記した張り紙を店内カウンターに掲げているというのだ。
「地元の郵便局は態度の悪い顧客に堪忍袋の緒が切れたようだ」と投稿主が記しているように、張り紙にはこのように書かれてある。
・合わせて読みたい→国家権力に抗う男。スピード違反に納得がいかずその罰金を支払った方法とは?
不機嫌に文句を言う人、イライラして気の短い人、無礼な人、こういった顧客に我々職員が対応しなければならない場合、10ポンド(約1600円)の罰金を請求いたします。
写真の背景には、赤い郵便局の看板にウェールズ語でオフィスを意味する「SWYDDFA’R」という言葉があることから、おそらくこの郵便局はウェールズにあると推測される。だがそれ以上正確な場所は不明だ。
様々な意見が噴出、ネットの反応
この投稿を見たユーザーからは、「顧客がもたらすストレスの代償として、罰金を取るというのはユニークな方法だ」という声や、「機嫌が悪いからといって罰金を払わされるのは納得できない」、「どの程度ならOKなのかボーダーラインがわからない」など、様々なコメントが寄せられた。
その中で、元郵便局員だと名乗るユーザーは、「こうした罰則は必要」だとし、その理由を述べている。
顧客の中には、いつも電話で話しながら入ってくる人がいます。それでいて、職員からサービスを受けることを当たり前のように振舞います。
その態度は、大変失礼です。顧客が電話で話しながらだと、対応に余計な時間がかかり、他のお客様を待たせることになります。
私の勤めていた郵便局のマネジャーは、これに対処するために、以下の文言の張り紙を作成しました。
「あなたの電話が重要であることを知っているので、私たちはあなたの会話を中断することはしません。あなたの会話が終わった時にのみ、あなたにサービスを提供します。」
顧客の電話が終わるのをただ待ってイライラしている時に比べたら、この対処法は信じられないほど満足できるものでした。
顧客がイライラしても、私たちは張り紙を指差してサービスを提供しませんでした。
この方法は、他の顧客からも多くの称賛を得ました。
他にも、以下のような声が寄せられている。
・この郵便局って、例えば母親が死んで喪に服している時に小包を送らなければならなかった時に不機嫌そうに見えても、罰金を取るのかな。
・不安障害のためにひどい1日を過ごしていて、気付かずに不機嫌になってても、10ポンド請求されるの?
・自分が郵便局で働いていた時は、顧客が不機嫌でも全く気にならなかったよ。こっちが不機嫌でも気にしないなら問題ない。不機嫌な客は、多分それなりの理由があるんだろうけど。この張り紙は、逆に顧客をイラつかせると思うな。
・私はショップで働いていたけど、不機嫌な/不機嫌そうな顧客と、失礼な態度の顧客は同じではないと思う。
・これって、郵便局の職員にも当てはめるべきじゃない?私の経験上、愛想が良くてサービスが素晴らしい郵便局員に会ったことないんだけど。
→・確かに。カウンターにいないから10分ベルを鳴らしてるのに出て来なくて、バックヤードからは笑い声が聞こえたりね。
世界的にモンスターカスタマーは増加傾向にあるようだ。もちろん応対する企業側に問題がある場合も当然ある。
・合わせて読みたい→世界仰天ニュース。「ありがとう」と言わなきゃ罰金をとられるカフェがある(スペイン)
お互いに同じ人間で心がある。相手の気持ちになって考えれば、少しは寛容になれるとは思うんだけど、なかなか難しいところではあるよね。
そういえば日本のある病院のツイートが話題になっていたね。来院者のイライラした態度やクレームで、職員たちの心が折れそうになっているというものだが、どこの国でも同じ問題を抱えているようだね。
ある病院が「エアコンつけて」と悲鳴 常人の理解を超えたクレームに同情の声相次ぐ
written by Scarlet / edited by parumo
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