ポニーの“パトリックPatrick)”は今年7月末、イギリスにある小さな村の「シンボル村長」に選出された。しかしこポニーの存在は、万人受けするものではなかった。ポニーファンが集まるパブにパトリックの出入りについて“ライバル”から苦情が届いたのだ。『Ouest-france』などが伝えている。

2022年7月末、英デボン州にある小さな村コッキントンの住民たちが新しい村長を“選挙”で選んだところ、4歳になるシェットランドポニーパトリックが選ばれた。シェトランドポニースコットランドのシェトランド諸島が原産で、最小のウマのひとつにあげられる。肩高は90~110センチ程度で、穏やかな性格だという。

そんなパトリックいわゆる本物の選挙で選ばれたのではなく、村の事務に対して何の権限も持っていない。村を象徴する「シンボル村長」として選出されたのである。

2019年に前村長が亡くなった頃、パトリックは飼い主のカーク・ペトラキスさん(Kirk Petrakis、42)と一緒にセラピーポニーとして活動していた。パトリックは近隣の病院や学校を訪問し、子どもたちや患者に癒しを届けていた。そして2020年パンデミックが始まった時、カークさんは「ドラム・イン(Drum Inn)」というパブにパトリックを連れて行き、お客を元気づけた。この訪問がきっかけとなり、パトリックは地元の人たちから人気を集めた。その証拠にパトリックの訪問を受けた地元の人々は、前回の地方選挙で村を代表するシンボルとしてパトリックに投票したほどである。2022年7月23日には選挙に当選したパトリックを祝して、地元共和党員のケビンフォスター議員(Kevin Foster)の司会で就任式も行われた。

Facebookではパトリックに対して「パトリックハンサムな村長だ」、「パトリックの訪問は人々の人生を変える」といったコメントがあがったものの、パトリックは政界につきものである“ライバル”を抱える羽目になってしまう。

パトリックファンや有権者がこのポニーに会うための場として行きつけのパブになっている「ドラム・イン」では、オーナーが気を利かせてパブの庭に馬小屋を作ってくれた。しかしこ馬小屋の建設は、必ずしもみなを喜ばせるものではなかった。パトリックをめぐって周辺自治体の行政を管理する「トーベイ・ボロー評議会(Torbay Borough Council)」に苦情が寄せられたのだ。

Newsweek』によると、この評議会は共和党ケビンフォスター議員の政敵である自由民主党グループと無所属グループの連合によって運営されているという。今回の苦情はドラム・インのオーナーが、馬小屋の囲いの建設に適切な計画許可を得ていなかったことに対するものであった。

コッキントンに長年住んでいるレオンバトラーさん(Leon Butler)によると、苦情を申し立てた人物は評議会のメンバーだそうで「苦情を申し立てたのは、自分が村長だと勘違いしていつも口出しをする人たちだと思っている。彼らはFacebookに反パトリックの投稿をしたり、辛辣なコメントを書いたりしている」と明かした。

結局、退去を余儀なくされたパトリックだったが、ケビンフォスター議員は「この地域に住むほとんどの人と同じように、私も評議員たちがポニーについて強硬な態度をとったことに驚いています。私としては、パトリックがコッキントン村長という肩書きを持つことは、村おこしのために良いアイデアだと思います。評議会がこのような態度をとって自分たちを完全なジョークにしてしまうとは、私ですら思いもよりませんでした」と語った。

ちなみに動物が地域のシンボルとして選出されたケースとして、米カリフォルニア州のスノールという町では犬の“ボスコ(Bosco)”が13年間も町長を務めていた。またカナダドーソン・シティでは、2021年に犬のための市議会が開かれ、ボーダーコリーの村長が選出されている。

今回のパトリックの当選は物議を醸したが、カーク・ペトラキスさんが運営するFacebookページ「The Adventures of Patrick The Pony」では7000件以上の「いいね!」を獲得している。

画像は『The Adventures of Patrick The Pony 2022年7月17日FacebookVoting closes today Hello beautiful people,」、2022年7月29日FacebookGood morning Amazing people x have a fantastic day」、2022年7月23日FacebookThis evening Patrick The Pony was appointed Mayor of Cockington,」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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