今月8日、イギリス在住のある夫婦が犬の散歩中に毒を持つクサリヘビに遭遇した。帰宅後、愛犬の首や顔が腫れていることに気がついた夫婦は「ヘビに噛まれたせいで気道が塞がっているのでは」と心配になり救急病院に連れて行ったという。幸いにも愛犬は回復したが、37万円超の治療費がかかったそうで夫婦は犬の散歩やピクニックに出かける際はヘビに十分注意するように呼びかけている。『YorkshireLive』『The Mirror』などが伝えた。

英ノース・ヨークシャーのグレートエイトンに暮らすキャサリン・トーマスさん(Catherine Thomas、43)は今月8日、夫とともに愛犬たちを連れてノース・ヨーク・ムーア国立公園を訪れた。

その日の夕方、コッド・ベック貯水池の周辺を散歩していた夫婦は茂みの中に生き物の気配を感じて近づいてみたところ、15フィート(約4.6メートル)ほどの巨大なヘビに遭遇したという。

キャサリンさんは当時の状況をこのように振り返った。

「散歩中に1歳になる“ハリーHarry)”が木に駆け寄っていったので、様子を見に行くと木に巻きついている大きなヘビを発見しました。夫は『あんなに大きなヘビを見たのは初めてだ』と言って写真を撮っていましたが、私は犬たちがヘビに噛みつかれないようにそこから離れようとしました。そして車に戻った後、ハリー無気力になってすぐに眠ってしまって。いつもと様子が違うので何かおかしいなと思ったんです。」

「帰宅するとハリーの顔が腫れていて、よく見ると唇に牙の跡がありました。それでヘビに噛まれたんだと気づいたのです。首が柔らかいボールのように腫れていたので、もしかして気道をふさいでしまっているのでは…と怖くてパニックになり、すぐに獣医のもとに連れて行きました。その日はハリーのことが心配で私たちは眠ることができませんでした。」

救急病院に運ばれたハリーはその後、2日間にわたって抗毒素の点滴を投与されたのち幸いにも回復したそうだが、獣医からは「老犬または幼犬だったら命を落としていたかもしれない」と告げられたという。

時間外の診察だったため、治療には2300ポンド(約37万3000円)の費用がかかったと明かしたキャサリンさんは、コッド・ベック貯水池を訪れる際にはヘビに注意するように述べている。

「獣医によると最近は動物がヘビに噛まれるケースが急増しているそうで、ハリーが運ばれる前日に別の犬にも抗毒素を投与したと言っていました。連日の猛暑の影響でクサリヘビが出没しているそうです。英国にヘビがいることは知っていましたが、今まで問題になったことはありませんでした。」

「コッド・ベック貯水池は家族連れや若者にも人気の場所で、私は子供の頃からよく行っていましたし、子供たちが小さかった頃はピクニックに連れて行きました。そこは注意を促す看板も何もなく、たくさんの子供たちが遊んでいる場所です。そんな場所でハリーはヘビに噛まれたのです。その結果、とても高い治療費を払うことになりました。もしこの警告を知っていたらハリーを連れてそこに行くことはなかったでしょう。」

またノーザラートンの動物病院「Vets4Pets Northallerton」ではここ数週間、コッド・ベック貯水池の周辺を散歩中にヘビに噛まれたという犬が多数訪れているといい、同院のフェイスブックページには以下のような警告が投稿されている。

「最近、この地域ではクサリヘビが発見されています。そして残念なことに犬がヘビに噛まれるという被害が数件起きています。犬を散歩させる際には十分に注意を払い、犬が噛まれた疑いがある場合は早急に獣医に診てもらってください。」

画像は『YorkshireLive 2022年8月11日付「Warning of venomous snakes at Yorkshire beauty spot after dog is bitten」(Image: Catherine Thomas)(Image: Vets4Pets)』『The Mirror 2022年8月11日付「EXCLUSIVE: Dog bitten in the face by 15ft adder as heatwave sparks vet warning over snakes」(Image: Catherine Thomas)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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