歴史書でその存在が知られていながら、いまだ発見されていなかった、失われた太陽の神殿のひとつがエジプトで発見されたらしい。
エジプトの太陽神殿は、およそ4500年前の第5王朝のファラオたちによって、太陽神ラーに捧げるために建設された。
どれも非常に印象的な神殿で、全部で6つから7つあると言われているが、現在見つかっているのはそのうちの2つだけだ。
エジプト考古学観光省から、発掘現場の驚くべき画像とともにこの発表があった。
古代エジプト宗教における原初の神で太陽神ラーは、神々や人間を含む万物の創造者であり、生命や作物の源泉とされている。
そのラーに捧げる為に作られたのが「太陽神殿」とされているが、現在のところ、これが太陽神殿だと確定されたわけではない。
だが、発掘調査や遺跡の具体的な場所が、その可能性を強く示唆しているという。
この建造物は、歴史書の中でしか知られておらず、これまで発見されていなかった第5王朝の失われた太陽神殿のひとつである可能性を示している
アブシール北部のアブゴラブで見つかったこの建造物は、イタリアとポーランドの考古学者たちが、ニーとサーラ王の神殿を調査しているときに、その神殿下から偶然出てきた。
石灰岩の入り口を入ると、泥レンガの床と巨大な石英の塊でできた太陽神殿があったのだ。
王の神殿の下から出てきた泥レンガの建造物
近くで発見された土器は、高官が新しい建物を建てるときに行う基礎の儀式のときに使われたものと思われ、太陽神殿の一部は、王が自身の神殿を建設するときに撤去したと考えられる。
発見された多数の土器
こうした神殿は、歴史的にまだよく知られていない第5王朝時のエジプト文化を知る上で非常に貴重なものだ。
この遺跡が本当に「太陽の神殿」であることを確かめ、古代史の驚くべき遺物をさらに発掘できることを期待して、考古学者たちは調査を続行している。
References:Egyptian Ministry of Antiquities and Tourism / Possible Long-Lost "Temple Of The Sun" Discovered Beneath Egyptian King's Temple | IFLScience / written by konohazuku / edited by / parumo
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