自動車の技術を写真と図解で詳解する『モーターファン・イラストレーテッド』(刊行:株式会社三栄、本社所在地:東京都新宿区)。8月12日発売の191号の特集は「トヨタハイブリッドテクノロジー」です。

モーターファン・イラストレーテッド

Vol.191 TOYOTAのハイブリットテクノロジー
発売:2022年8月12日
定価:1,760円(本体価格:1,600円)
ISBN:9784779646591
三栄公式ウェブ:https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=12466
<目次>
  • [元祖量産HEVの進化論]THSはなぜ、支持されるのか
  • [14か月10名で記録し続けた結果]初代プリウス1998年のリアル燃費
  • [歴代THSの受け持ち]進化と分裂、そして展開
  • [THSの構造と動作]ふたつのモーターと遊星歯車
  • [新型クラウン・F6G45h]6ATベースの新しいDHT THSとは違う「1モーター」
  • [DHTエキスパートの四半世紀]アイシンの技術展開図
  • 横置き・2モータースプリット
  • 縦置き・1モーターパラレル
  • 縦置き・2モータースプリット
  • 横置き・1モーターパラレル
  • [サフィックス“FXE”のエンジン]ハイブリッド用の高膨張比サイクル機関
  • バッテリーテクノロジー]フルラインアップを目指す
  • [パワーエレクトロニクスの現在]電動部品の高効率を狙う縁の下の力持ち
  • 内燃機関+水素という選択肢
  • 水素を燃料とするエンジンにはどのようなメリットと課題があるのか?――畑村博士が解説する基礎知識
  • レースでアジャイルな開発を――スーパー耐久トヨタ・カローラ H2 Concept
  • 既存ユニットの活用――ボッシュからOEMへの提案
  • 水素の可能性――AVLの水素燃焼検討
モーターファン・イラストレーテッド
Vol.191 TOYOTAのハイブリットテクノロジー

三栄公式ウェブ:https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=12466
モーターファン・イラストレーテッドの189号「CO2」、同190号「エンジンはなくならない」でも解説してきたように、電気自動車で環境問題をすべて解決するという方策には無理があると思われます。使用過程のみならず、クルマを動かすためのエネルギー調達や生産を含める必要があり、それらを考え合わせるとハイブリッドパワートレインは現状の決定解のひとつ。ちょうど得手不得手が相反するエンジンとモーターが協力し合うことで、超高効率機関の実現にも期待がかかります。

MFiの最新号では「ハイブリッド」という言葉を世界中に広めた立役者・トヨタハイブリッドテクノロジーを解説します。トヨタハイブリッド・システムの接頭語であるTHSは、シリーズ式やパラレル式といった機構区分けのいずれにも完全合致しない、非常に独創的な構造を持っています(個人的には、第5世代からの「シリーズパラレル式ハイブリッド」への改称が残念です……)。本特集では、なぜトヨタハイブリッドシステムが多くのフォロワーを生み出しながらなお第一線で活躍し続ける最強のシステムなのか、Bセグメントから大型SUVまで展開しているバリエーションはそれぞれどのような特徴を持つのか、そして新型クラウンにも搭載された1モーターハイブリッドシステムとはこれまでの2モータースプリット式とはどのように違うのか――などを考察します。
エンジン出力を、締結要素のない遊星歯車によって軸出力と発電機駆動に振り分ける。走行シーンや充電状態によってエンジン/発電機/駆動モーターを巧みに緻密に使い分け、都度最高効率を図る。1997年の登場から基本的な仕組みを変えず、すでに四半世紀を経てなお第一線で活躍するトヨタハイブリッドシステムは、どのように考案されたのか。初代システムを構築したエンジニアにお話をうかがいました。

当時の目標は「燃費2倍」。言うは易し行なうは難し。達成のためにトヨタは、古今東西の技術を片端から検討しありとあらゆる手段を講じます。機械構成のみならず、燃料事情や周辺技術の進化展望なども含めた結果、まず80通りの候補を選出。そこから10通り、最終的に4つに絞り込みます。そのようなプロセスを経て開発されたTHSは、2022年現在も世界中で支持され、多くの国で走り回っています。本項ではTHSの黎明期から勃興、普及から進化までを振り返ります。

アクアヤリスからセンチュリーまで、非常にワイドレンジで展開されるトヨタハイブリッドシステム。始祖は1997年の初代プリウスなのはご存じのとおりですが、ではそこからいかにTHSはラインアップを増やしてきたのか、トピックとなる出来事をたどりました。

分離分岐をする理由は、解決しなければならない課題が生じたから。もっと大きなクルマを動かしたい、高速巡航時でも高効率を図りたい、シンプルなシステムとしてさらに普及させたい――多くのニーズがあり、トヨタはその都度新システムを開発して新商品を市場に投入してきました。振り返ってみれば「ライトサイジング」「ハイブリッド専用エンジン」「前後独立制御AWD」そして「モーターの多段化駆動」など、2022年でもなお注目の技術は、すでにTHSのラインアップに含まれていたことに驚きます。

話題沸騰の新型クラウン(クロスオーバー)。RSグレードに搭載されるパワートレインは2.4Lターボに1モーター6速ATという組み合わせ。この完全新設計ハイブリッドトランスアクスルについて、多くのメディアに先駆けてMFiがBluE Nexusへ独占取材しました。

なぜ1モーターなのか、従来の2モータースプリット式とは何を異らせているのか、組み合わせる変速エレメントはなぜ6速なのか、モーターの内側に収まる2セットクラッチの独創的な構成とは、ステーター長を著しく抑えられるカセットコイル式構造とは――撮り下ろしの製品写真とともに、詳しく解説します。

THSを構成する重要な装置・ハイブリッドトランスアクスルについて、開発と製造を担うアイシンに、現在のラインアップそれぞれの役割をうかがいました。とくに同社が最近力を入れる1モーターパラレル式については、クラウンの例からもわかるように、従来の2モータースプリット式とは大きく異なる車両特性を実現できるのが何よりの美点。欧州のエンジニアリングサービスプロバイダ各社が提唱するDHT:ハイブリッド専用変速機について、すでにアイシンは25年以上手がけてきたことをあらためて振り返ります。

191号は第2特集「内燃機関+水素という選択肢」も展開しています。

古くからガソリンや軽油の代替として水素を燃焼させるエンジンの研究は行なわれてきましたが、メインストリームになるとは考えられていませんでした。しかしカーボンニュートラルに向けての選択肢のひとつとして、ここ数年、注目度が急速に高まっています。今号の第2特集ではこの水素燃焼エンジンの基礎と、最新事例を解説しました。

昨年からスーパー耐久シリーズに参戦を開始した1台のレースカーが、水素エンジンへの注目度を急速に高めたのは間違いないでしょう。トヨタ自動車の豊田章男社長自らMORIZO選手としてレースに参戦しています。ORC ROOKIE RacingのカローラH2コンセプトは水素を燃料として耐久レースに参戦。コンペティションシーンで毎戦、性能アップを果たし水素エンジンの可能性を広く知らしめることになりました。2021-22シーズンでのカローラーH2コンセプトの進化の内容と、アジャイルな開発を可能にした体制を解説します。


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Vol.191 TOYOTAのハイブリットテクノロジー

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株式会社三栄について
三栄は70年以上の歴史の中で自動車、レース関連の雑誌を中心に刊行を続け、その活動のなかで蓄えられた様々なリソースや業界内外との多様なネットワーク、専門性の高い知識とアーカイブを武器に、スポーツ、ファッション、アウトドアなど様々なジャンルに裾野を広げてきました。雑誌やイベント等を通じて、ブランド力を高め、ウェブや映像でもコンテンツを大きく展開しています。

代表取締役:伊藤秀伸
創業:昭和22年10月
設立:昭和27年9月17日
資本金:9,800万円
従業員:141名

163-1126
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2022年8月15日
株式会社三栄

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