店舗内で商品を効果的にアピールする「POP」は、お客の目を引くだけでなく、書き方によっては購買を促す効果が期待できる。そんな中ツイッター上では、とあるスーパーマーケットの「野菜コーナー」に掲出されたPOPが話題になっている。

【話題のツイート】このPOPを読んだら手に取ってしまう


■インパクトのあるPOP

POP

「スーパーの野菜コーナーにて。 この『よく考えたらもっと高くても良いはず』という考えが、これからの日本では大事なのかも知れない」とコメントを添え、1枚の写真を投稿したのはツイッターユーザーのNOBBONさん。

そこには葉とうがらし売場が写されており、「以前は、もっと安く売っていましたが、よく考えたらここまで育てる期間が3ヶ月以上と、とても長くつりあう値付けにしました」と書かれたPOPが掲出されているのだ。価格の安さを訴求するPOPはよくあるが、「価格を高くしました」という内容はなかなか見ることはない。うん、かなりのインパクトである。


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■ネットでは好意的なコメントが続出

NOBBONさんの投稿にネットでは、「作ってるものに自信を持って適正価格をつけるの大事」「まさにこれ!」「かかった時間と労力に応じた適正価格で販売できるようにするのは大事というか必須の事だと思う」など、POPに対する好意的なコメントが続出。

他には、「値上げは良いのですが生産者へリターンがあるようにしてもらいたい」「労力に見合った価格にして農家さんにも潤って欲しい」といった具合に、生産者の利益を気にする人からの声も多く見られた。

■イトーヨーカドーで販売

今回の投稿は、わずか数日で4万件を超えるいいねを獲得。話題となったPOPは、イトーヨーカード船橋店の地元農家による直売コーナーで掲出されているという。この他にもさまざまな商品のPOPがあったが、多くはおいしい食べ方を紹介するものだったそうだ。

POPを見た時の心境については、「自分の技術と時間を安売りすることをやめて、臆せず値段に反映させていくというのが、日本のいわゆる『給料が上がらない問題』の解決の原動力なんだろうなと思いました」と説明するNOBBONさん。良いものは、適正価格で販売することが大切だと再認識させられる。商品にかけた時間や、熱量が感じられれば手に取るからなぁ…。


■広報に詳しい話を聞いてみると

気になるのは、どのように価格を設定しているのかということ。そこで記者は、親会社でもあるセブン&アイホールディングスの広報に問い合わせてみると、「値段は農家様に決めていただいておりまして、POPにつきましても農家様の手作りになります」との回答が。

船橋店の地元農家による直売コーナーは、約10年前に「地元船橋の野菜を地域のお客に取ってもらいたい」という思いで、共同した地域農家と一緒に立ち上げたそう。主に小松菜やトマト、大根などが並んでいるが、時期によって取り扱い商品が変わる。イトーヨーカドー全店でなく、船橋店での展開となるので注意してほしい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・小野田裕太

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