昔、半世紀前のスイカは、当たりとハズレが歴然としてあった。そして、スーパーなどでカットスイカもなかった。尾花沢からスイカ売りのトラックが来て、購入し、大きなたらいに水を張って冷やす。我が家は水風呂に入れていた気がする。大家族だから、いやスイカを食べる時は人が寄ってくるのか、せいぜい一切れしか食べられなかった。漫画で見る8分の1くらいの長いカットなど夢だった。

 いやいや「夢ではない」スイカの世界が中国にはあった。世界の生産量の半分は、中国という統計もある。あまり日持ちしないから、地産地消なのだろう。

 30年ぐらい前、スイカは、1個1元ほど、日本円にして20円ぐらい。中国の子どものお小遣い平均額がわからないので、ちょっと比べようもないが、この価格で、日本で売ったら、子どもも確実に買える。 1回に20個ほど購入するらしい…台車を持って行くか、家族総動員ではなくては、持ち帰れないな。麻袋に入れ、ベッドの下などで保存する~涼しいからだそうだ。高温多湿の日本じゃ難しい。

 一人っ子政策が順調に行っていた時期だから、子どもは、半分に切ったスイカをもらえた(小玉なら食べられる自信があるが、普通のだと無理だ~、ヘタレな日本の子ども)。

 もう少し上の世代でも、スイカは1個や2個で買うべきものではなく、夏になるとスイカ大量ストック状態だったという。今でも、スイカの産地に買いに行けば、高くても200円くらい、最低でも10個は購入するという。

 フローリングの床にスイカゴロゴロしている夏休み…体験してみたいものだ~。

 ただ、文明というものが進み、各戸に冷蔵庫が必須となった現代では、やはり手汚さずで、スーパーカットスイカを買うのが都心部にすむ中国人の当たり前になりつつある。1個で買っても冷蔵庫をふさいでしまうし。さらに、スーパーで買うと、最低でも1000円はするそうだ。そこの価格的なものは、日本とあまりかわりがない。

 冷蔵庫冷やしスイカより、水風呂でまんべんなく冷やしスイカの方が冷たくておいしかった気もする。また、大きな蛇口に手ぬぐいをかけて飲んだ「鉄管ビール」(おそらく井戸水)。スイカを食べる前に、祖父からまずたくさん「鉄管ビール」を飲め! と言われたのは、スイカを少なく食べさせる策だったか。

 現代化する中国もいいが、なんか、家にスイカゴロゴロしている中国のままでいて欲しい気もする。ザ・ノスタルジー

スイカ