飼っていたペットが突然亡くなってしまった。喪失感から抜け出せず夜な夜な会いたいと願っていたら不吉なことが起きるようになるという読者体験型の漫画、しろやぎ秋吾(@siroyagishugo)さんの「フォロワーさんの本当にあった怖い話」から「猫のヤマト」を紹介する。
本作は、2022年8月9日に投稿するやいなや2.3万のいいねと3040リツイートを獲得！亡くなった猫に会いたいと願うばかり、夢に出てくるようになった話の結末が「感動する」と話題を集めている。今回は、実体験をもとにホラー漫画を描いているしろやぎさんにも合わせて話を伺った。
元気だった猫がある日突然、自分のベッドの上で亡くなっていた。病気を抱えていたわけでもないのに、なんで？どうして？それから毎日泣いて過ごす日々。夢の中でもいいから会いたいといつしか思うようになっていた。
すると、夢の中にヤマトが出てくるようになった。夢の中でも会えたことが嬉しくてたまらない主人公。しかし、ある日を境にヤマトが威嚇するようになった。
その辺りから自身の身の回りに妙なことが起き始める。誰もいないのに人の声が聞こえたり、黒い影が人影に見えたりするのだ。日に日に増していく恐怖に耐えられなくなり、霊感の強い知り合いに相談すると――。
「ヤマトは怒ってるんじゃなくてお願いしてるんだと思う」と言う。一連の不吉な出来事は、主人公への「警告」だった。主人公が「会いたい」と願わなくなってから、不吉な出来事はぱったりなくなる。ヤマトの愛に満ちた行為に「いい話」「感動した」と読者からたくさんのコメントが集まっている。
■実話を漫画化するのは難しい？
実話を漫画化することについて、作者のしろやぎさんにインタビューした。
――怖い話はフォロワーさんなどが体験した話を漫画にしているのですか？
そうです。フォロワーさんの体験談をDMで教えてもらったものを漫画にしています。
――もともとホラー漫画を描いていたんですか？
ホラー漫画を描き始める前は、趣味で育児絵日記的なものを描いていました。
――実際の体験談を描く楽しさや難しさなどがあれば教えてください。
体験談の中で「この人はどんなことを考えて、どう怖く感じたんだろう？」と想像しながら描くのが楽しいです。本当にあった体験談を元にしているので、ほとんどの場合何か霊的なものが「見えた気がした」話になってしまうし、「その霊の正体は〜？」という根拠もないです。そこを考え出すといつも悩んでしまうのですが、そういうプロの怪談師さんの話とは違った接しやすさというか、身近さが好きなところです。
――2022年8月18日(木)に第2巻が発売されるそうですね。見どころを教えてください！
2巻には、「隠しカメラ」「自分会議」「裏拍手」の描き下ろし3話を含めた合計9話が収録されています。本のどこかにあるQRコードを読み込むと、怖い動画を見ることもできるので探してみてください。
――本ではQRコードで見れるとのことですが、SNSではGIF動画で見せると言う斬新な方法をとっていますね。斬新で面白いアイデアだと思いました。
最初はInstagramの投稿で動画を差し込んでみました。ページをめくりながらいきなり動いたらびっくりしてくれるかな…と。
――読者の皆さんへメッセージをお願いします！
体験談を教えてくれたフォロワーさんと読者さんのおかげで2巻目を出すことができました。可愛い雰囲気でサクッと読めるホラーなので、本を手に取って見てもらえると嬉しいです。
取材協力：しろやぎ秋吾(@siroyagishugo)
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