紙袋

レジ袋が有料化して2年経っての買い物客の反応に関する記事は、多くの反響があった。その中には「紙袋まで有料化するの謎すぎ」「環境問題、関係なくない? 便乗するな」という声も。

紙袋を削減するメリットについて、環境省に聞いてみると…。


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■紙袋の有料化に「納得できない」

紙袋

9日、無印良品を展開する良品計画が紙製のショッピングバッグの無料配布を終了し、9月1日から有料化すると発表した。同社に限らず、2020年のレジ袋有料化以降、紙袋を有料化するところが増えている。

ネット上では、「有料にするのは時代の流れかもしれない」「レジ袋代有料は世界的な流れだし止むを得ないのかも」「もう袋代有料は慣れちゃった」「有料は仕方ない。雨でも破れないような丈夫なものにしてほしい」など、有料化に理解を示す声があがっている。

一方で「紙袋有料化は便乗してるだけだと思う」「環境対策という名目の経費削減でしょ」「もともとプラスチックゴミの削減を目標にレジ袋の有料化が義務化されたのに、紙袋まで有料するのはもはや金儲けにしか感じない」「プラゴミじゃない紙袋減らして何になるの? 理解できない」といった怒りの声も多数見受けられる。


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■20年前からゴミ削減が課題

ゴミの削減というと、レジ袋有料化が話題になったため「プラスチックゴミを減らす」というイメージを抱く人が多いだろう。ただ、プラスチックゴミだけ減らそうとしているわけではない。

1995年には、ガラス・ペットボトル・紙製容器包装・プラスチック製容器包装の4つを対象にした「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(通称 容器包装リサイクル法)」が施行されている。これは日本経済の発展によって、廃棄物の発生量が増大したことを受けて制定されたもの。

紙・プラスチック問わず廃棄物を減らす取り組みは約20年前から行われていたということだ。

■環境省に問い合わせると…

ただ、「紙袋を減らすことで環境にどんなメリットがあるの?」と思ってしまう人もいるはず。そこで、ここ最近の紙袋削減によって環境にどんな効果があるのか環境省に問い合わせた。

「もともと容器包装リサイクル法はプラスチックだから減らして、紙だから減らさなくていいというものではありません。この法律は家庭ごみに占める割合が大きく、最終処分場の逼迫やゴミの処分地が不足しているため生まれた法律です。ゴミの種類は問わず、ゴミを削減して最終処分場を延命させるという目的は同じです」(環境省)。

プラスチックの袋・紙袋は関係なく、環境問題の観点ではどちらも削減しなければならないということだ。


■「タイミングが問題」

前回、レジ袋が有料化して2年経った街の声を取材していた際にこんな声があった。都内に住む40代女性はこう語っていた。

「プラスチック、紙問わずごみを削減しようという考えは分からなくありません。ただ、実施するタイミングが問題だと思います。コロナやウクライナ情勢の影響で、ただでさえ色んなものが値上がりしているのに、紙袋まで有料になったらたまったものじゃありません。せめて、もう少し状況が落ち着いてから段階的にやるというのではダメなのでしょうか…」(40代女性)。

紙袋の有料化がより多くの人に受け入れられるには、もう少し時間がかかりそうだ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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