有村架純中村倫也がW主演を務める金曜ドラマ『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』のParaviオリジナルストーリー『塩介と甘実―蕎麦ができるまで探偵―』が、動画配信サービスParavi」で配信されている。

同作は、主演のおいでやす小田が演じる「そば処 塩崎」の塩崎啓介、通称“塩介”と、乃木坂46久保史緒里が演じる常連客・甘露果也実、通称“甘実”が、店を訪れる客の悩みやトラブルを推理で解決しようと奮闘する姿を描く。


【画像】久保史緒里、他撮りおろしカット


国民的アイドルグループのメンバーでありながら、モデル・ラジオパーソナリティ・女優など、多方面での活躍をみせる久保に、今作の見どころを聞くと共に、グループ活動と個人仕事の両立への思いなどを語ってもらった。

演技仕事「お話をいただく度に驚きがあります」


──近年、単独での演技のお仕事がすごく増えている印象があります。今回のドラマが決まった時はどのように感じましたか。


「本当に自分ですか」と思いました。まさか自分に決まるとは思っていなかったので、驚きました。


──演技のお仕事を多くされている今でも、作品が決まると驚きがあるんですか。


お芝居は自分にとってすごくやりたいことなので、お話をいただく度に驚きがあります。「私ですか」と、とても嬉しいんです。


──おいでやす小田さんの主演作です。


絶対に面白いですよね、小田さんが主演と聞いて「これは絶対にやりたい」と思いました。


──小田さんの主演が決め手?


小田さんが主演されると聞いて、ぜひご一緒したいなとすごく思いました。


年齢差に何度も驚くおいでやす小田


──実際に現場で小田さんとご一緒されて、いかがですか。


塩介と甘実の掛け合いで話が進んでいくんですが、2人の人柄、人間性が真逆であればあるほど面白いと思うんです。小田さんは勢いのある役で、すごく声を張っているので、甘実はそれに引っ張られない方が面白いなって思っていて。でも話が進むにつれて、塩介に引っ張られていくのも面白いなとも思うんです。そこのバランスは考えながらやっています。


──小田さんとはどういうやりとりをしているんですか。


お蕎麦屋さんで撮影させていただいてるんですが、店主の方がいつもお蕎麦を作ってくださるんです。それをみんなでいただきながら話す時間が一番楽しくて、そこでよくコミュニケーションをとっています。私は人見知りなのでなかなか話しかけられないんですが、お蕎麦を囲んでいる時間だけはすごく会話が弾むんです。小田さんは私の年齢にいつもすごく驚いてくださいます。


──いつも驚いているんですか?


この作品が決まって初めてお会いした時も、年齢が倍くらい違うので、小田さんが今の仕事を始めた時に、まだ私が生まれてなかった、ということに驚かれたんですが、いまだにそれを言われるんです。


──驚いている小田さんの姿が目に浮かびますね(笑)。


ずっと驚かれています(笑)。「まだ若いからこの時間帯になっても疲れへんやろ!」と言われたり。

 

グループ活動と個人仕事の両立「妥協したくない」

 

──演技のお仕事が増えて、ご自身で成長の実感はありますか?


技術的な面は、いまだに成長したなとは思えていなくて、むしろ現場を経験するごとに、自分の実力不足をすごく痛感しているんです。加入して5年経ったあたりから、お芝居の仕事を個人でやらせていただけるようになり始めて、「ようやく外の世界で戦うチャンスをいただけるようになった」と感じました。「もっと挑戦したい」と思っていた期間が長かった分、その気持ちがバネになっているんじゃないかなとは思います。


だからこそ、外で演技のお仕事をいただける度に「絶対に次に繋げられるように頑張ろう」と思うんです。グループのお仕事との両立ということを言い訳にもしたくないし、妥協したくないなという気持ちなので、個人のお仕事をいただけるようになるまでの5年という期間も無駄じゃなかったんだな、と思いながら、一つ一つのお仕事をさせていただいてます。


──グループのアイドルは、個人のお仕事が多い方もそうでない方もいると思います。アイドルにとって、個人のお仕事はたくさん欲しいものなのでしょうか。それよりもグループの活動をたくさんしたい、という方もいると思いますが、いかがでしょう。


それはまったく別のものとして考えている気がします。「グループとして叶えたい目標」もあるんです。例えば「ここでライブがしてみたい」とか、「3期生でライブがしたい」とか。そういう「グループとしての目標」もあるんですけど、それと同じぐらいの熱量で、個人として、「ドラマに出たい」「映画に出たい」というように、いろんな目標を持っていて。それを混同させちゃうと、どっちかに言い訳が出て、優劣がついちゃうと思うので、まったく別軸で進んでいるんですよね。そういう意味では「個人のお仕事をやりたい」という熱量はすごく強いと思います。


──そういう感覚は芸能界に入る以前から、「いずれは」と思っていたんですか。それとも乃木坂46として活動していく中で、だんだんと抱くようになっていったのでしょうか。


最初は芸能界というより「乃木坂46になりたい」という思いでオーディションを受けたので「アイドルとしての活動が充実したらそれでいい」と思っていました。その後、外の世界で個人で戦っている先輩方も多かったので、その背中を見ているうちに「自分も個人として、いつか1人で戦えるようになりたいな」と思うようになりました。


──現在ではラジオのお仕事やモデルのお仕事、ドラマのお仕事にアイドルのお仕事と多くの分野で活躍されていますが、様々な方面で活動する苦労もあるのでは。


それは気持ちの面ですごくあります。今でも外の世界に行くことに対して申し訳なさが拭えないんです。それぞれの専業で活動している方と比べると、やっぱり経験も全然ないですし、アイドルがポンとドラマに参加させていただくようなことに対して、すごく申し訳ないなと思ってしまいます。でもそれは払拭したいとも思っていて、色々とチャレンジしていこうと考えています。


──具体的にはどのように払拭していくのでしょうか。


自分の気持ちの面もそうですが、見る側の方にとっても、やっぱり“アイドル”というフィルターはどうしてもあるなと感じる機会が多いんです。そういうフィルターが自分の重荷になっていると感じてしまう部分もありながら、見る側の方の気持ちもすごくわかるんです。だからこそ、そのフィルターをいかに感じさせないようにできるかが、自分のやるべきことなのかなと思います。


破竹の勢いの活躍 体調管理は?「根本的にめちゃめちゃ体が強いんです(笑)」


──これだけのことをやっていたら相当お忙しいんじゃないかなと想像しますが、体調管理やスケジュール管理の面で心掛けていることはありますか。


根本的にめちゃめちゃ体が強いんです(笑)。「弱そう」とよく言われるんですけど、本当に体調を崩さないんですよね。お仕事が好きなのもあると思います。緊張にはめっぽう弱いんですけど、お仕事をしている時間が一番、生きていて充実感を感じる瞬間なので。だから全部のお仕事を楽しくやらせてもらっているから、あまり忙しいとも思わないです。時々、女優さんとかから「色々なことをやっていてすごいね」と言ってもらえることがあるんですが、私からしたら「皆さんの方がすごい」という感じなので、忙しさへのつらさは感じたことがないかも知れません。


──スケジュールに空きがあるほうが不安になるタイプなのでしょうか。


むしろ空きがあると体調を崩しちゃうんです。だからずっと気を張っている方が自分的にはいいんですけど、やっぱり先輩には心配されます...(笑)。でも、自分なりの息抜きも最近は覚えてきました。休みの日には人と会うようにし始めたり。今まではずっと寝ていて、外に出ないような感じだったんですけど(笑)、メンバーに会ったり地元の友人に会ったりして、ご飯に行くようなことを積極的にするようになったので、それは息抜きになっているのかなと思います。

乃木坂46の変化「いつまでも後輩ではいられない」


──乃木坂46も結成からおよそ10年となり、メンバーの卒業も含め、グループの変化も大きく感じるのではないでしょうか。


感じますね。ここ1、2年で先輩方がたくさんご卒業されて、3期生ももう6年目。気が付けば4期、5期と後輩もできて、怖いくらいです。ずっと後輩として活動してきていましたが「いつまでも後輩ではいられないんだな」とすごく実感するようになりました。


──後輩への接し方で意識していることなどはありますか。


自分自身、すごく気にしいなところがあって、先輩と話すのと同じぐらい後輩と話すことに緊張するんですよ。先輩と話すのはすごく緊張すると思うから、それを自分が味わわせてしまうのも申し訳ないなというか。だから、私のように気にしいな子には、気を遣わせないためにあえて話しかけにいかないで、そっと見守るようにしたりしています。反対にあまり気にせずに喋ってくれそうな子だったら、積極的にいっぱい話しかけに行ったり。


──ありがとうございました。最後に、改めて今作をご覧になる方にメッセージをお願いします。


塩介と甘実というコンビのやりとりを一番に楽しんでいただきたいです。お蕎麦屋さんの中でストーリーが進んでいく今作ですが、皆さんが思っている以上に蕎麦が出てきます。蕎麦が出来るまでの間に推理をするんですが、蕎麦がたくさん出てきます。


──思っている以上に蕎麦が?


めっちゃ出てくるんです(笑)。探偵として推理し、悩みを解決していく過程も面白く感じていただけると思いますし、編集にすごく感動したので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。


──推理モノ好きにも、蕎麦好きにも楽しんでもらえる作品なんですね。


蕎麦好きも楽しめると思います(笑)。


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取材・文・撮影:山田健史


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