日常から筋トレに取り組んでいる方には聞き馴染みのある言葉であるバルクアップ。トレーニングに勤しむだけではなく、食事のタイミングや食事の内容など摂取するものがとても重要になってきます。この記事ではバルクアップの食事に関することについて解説いたします。

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バルクアップするために必要な栄養素とその役割

「バルクアップ」とは、ただ体を大きくするのではなく、筋肉の量を増やして、体を大きくすることです。ただ単に体重を増やすだけでしたら、摂取するカロリーを増やして太ればいいだけです。

しかしバルクアップでは体脂肪は増やさずに、筋肉を大きくしていくことを目標としています。そのためバルクアップのポイントは、筋肉が肥大するメカニズムを考えた筋力トレーニングと、筋肉の形成に欠かせない栄養補給です。体重を増やしたいからといって適当に食べればよいわけではありません。栄養補給で重要なポイントは栄養素の優先順位です。

① 摂取カロリー
「摂取カロリーと消費カロリーのバランス」であるカロリー収支をプラスに持っていくことが重要です。摂取カロリーが消費カロリーを上回ることがポイントとなります。この状態に持っていくことにより、消費できずに摂取カロリーが余るので、体重が増えるというわけです。

摂取したカロリーが消費するカロリーを上回った状態で、筋力トレーニングを行い筋肉に「筋肥大」の刺激を与えることにより、余ったカロリーを使用し筋肉量を増やしていくことができます。

② 炭水化物
炭水化物は、タンパク質に比べると太ってしまうなどマイナスのイメージを持たれがちですが、炭水化物は筋肥大には必要不可欠栄養素です。

特に、痩せ体質の人がバルクアップするには炭水化物がタンパク質以上に重要な役割を担うと考えられています。タンパク質は炭水化物がないと筋肉と合成することはできません。

炭水化物をとることで筋グリコーゲン(筋肉に貯蔵される炭水化物)が蓄えれ、筋肉を動かす際のエネルギーとして利用されます。また筋グリコーゲンが不足した状態で運動をすると筋肉からエネルギーを消費されるようになり、バルクアップにつなげることができません。

③ タンパク質
タンパク質は筋肉を構成する重要な栄養素です。タンパク質を摂取することで、鍛えた筋肉を大きくしタンパク質量が少ないと、摂取カロリーを増やしても筋肉を生成することはできません。

ダイエット時との取るべき栄養素の違い
ダイエットする時とバルクアップする時の食事には違いがあります。

ダイエットの時期は、低脂質を心がけましょう。肉や魚を摂取するときには脂質の少ないものを選ぶようにします。

バルクアップの時期は炭水化物を多めに意識するようにします。脂質を多く含むものを摂取し、全卵など、高タンパクな食品を心がけましょう。

バックアップするためのの栄養補給の仕方

バルクアップするための栄養補給の仕方として、トレーニングを行う時間帯によって適切な栄養素を補給する時間は異なります。

基本はトレーニング終了後は炭水化物豊富なハイカロリーの食事を摂るようにします。それ以外の食事はカロリーを控えめにしたバランスの良い食事を心がけます。

例えば、朝食は糖質入りのプロテインフルーツをメインにし1日の活力として栄養を摂りこみましょう。そして、トレーニング終了後の食事としては高G I食品(食後血糖値の上昇が高い食品)のご飯やパンなど炭水化物をメインとしたバランスの摂れている食事を意識します。夕食はビタミンやミネラル、食物繊維といった野菜、肉や魚といったタンパク質の豊富な食材をメインとし合わせて炭水化物も摂取するようにします。

夕食は睡眠時に行われている、体の疲労修復に必要なエネルギーを蓄える役割があるからです。

捕食
トレーニング中は3食だけでは必要な栄養素を補うことができないため、効果的に栄養素を摂取する目的で捕食を行います。

食べ過ぎに注意し、タンパク質を多く含み、低脂肪なものを選ぶようにしましょう。

捕食でもしっかりとカロリーを計算しないと、筋肥大につながらなく、脂肪として蓄えられてしまうので注意が必要です。

ゴールデンタイムの食事
ゴールデンタイムとは一般的に「トレーニング終了後の1〜2時間は、筋肉のもとである金タンパク質の合成作用が最も高まる時間」といわれています。疲弊した筋肉を回復させるためにもタンパク質を積極的に摂取しましょう。鶏肉や白身魚、豆腐や牛乳、鶏胸肉や鶏ささみなどタンパク質が豊富な食品をトレーニング終了後の食事に取特におすすめです。

[文:食の専門家による出張料理サービス「シェアダイン」]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

バルクアップをする際に適した食事メニューとは?