2022年、8月15日、敗戦の日が来た。終戦記念日だと多くの人は言うが、実際に日本は負けたのであり、この敗戦を祈りの日として、敗戦祈念日と筆者は言っている。

 韓国にとっても、この日は特別な日。日本からの解放。けれど、日本がお金を出さなくなった日であり、この日から、どうやって他国からお金をたかろうかを考え始めた日とも言える。この日、暑さを乗り切ろうと、参鶏湯や捕身湯を食べる習慣があるという。

 参鶏湯は、知らないで食べると女性でも、竹刀を持って砂浜を走りたくなるくらいのなんかわけのわからないパワーに見舞われる。テレビ通販の参鶏湯でもそうなのだから、本物を食べたら、どうなるか自信も体力もないので二度と食べない。

 捕身湯(ホシンタン)は、元々は「ケジャンググ」と呼ばれる犬の肉を煮たものだ。「ケ」が犬という意味だそうだ(北朝鮮では、ストレートに犬の肉とは呼ばず「タンコギ」(甘い肉)とぼかしている)。犬肉を食べるのは野蛮だという世界中からの非難を受けて、「ケジャンググ」はもう食べませんと韓国は誓った。そして、その代わり、「捕身湯」という新しいメニューにした。なんだかんだ言っても、犬肉は、韓国の食文化だ。

 それでも8月15日に、大邱市場に、14の動物保護団体約100人(警察発表50人)が集まり、食肉イチバの閉鎖要求のデモを行った。

 韓国には3大犬肉市場がある。京畿道にある牡丹(モラン)市場、釜山にある亀浦市場と、大邱だ。…モランボン(北朝鮮の小高い丘を示すと訳されているが、モラン(猪肉)のボン(次)にうまいという怖い隠語がある)。

 大邱には、14店舗の食肉店がある。その店を一軒一軒まわり「犬の食用は人権侵害、撤廃しろ」と叫んだ(犬に、人権があるんだ~)。商品衛生法の観点からも、犬は食品原料ではないく、流通販売、加工・調理のすべてが不法だと団体は主張している。それを食文化と傍観している食品医薬品安全処と農林部は覚醒せよとも。

 他国の食文化は、食文化なのだろう。一人一人が、私は「犬(併せて猫)を食べない」強い意志が必要なのだ。

 あの敗戦の日、サイパンでは、あまりの空腹に、生きて祖国に帰るために、「俺の肉を食って生き延びろ」と上官の人肉を食べたという手記が、2022年の新聞を飾っていた。

犬イメージ