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(写真右:アフロ

《一度ゼロからチャレンジしてみようと思います!!》

タレントの小島瑠璃子(28)が中国進出を発表した。移住へ向けて、すでに日本での仕事を減らしているという。

「15歳で芸能界入りしてから順調に仕事を増やしてきた彼女ですが、大ヒット漫画『キングダム』の作者・原泰久氏との熱愛が前妻からの“略奪”とも報じられてイメージが悪化。風向きが変わりました」(芸能関係者)

そんな小島に限らず、芸能人にとって中国はいまやアメリカ以上に魅力的な国となっている。その理由はずばり“お金”だ。中国出身のジャーナリスト・周来友氏は、その破格ぶりをこう語る。

「中国のタレントは日本よりもギャラの桁が1つ多いとよく言われます。中国でトップクラスの人気を誇るイケメン俳優のシャオジャンは、CMの出演料が2年契約で約6億円とも」

中国に詳しい芸能関係者も話す。

「脱税したことで話題になった女優ファン・ビンビンが『極限前進』という人気バラエティに出演したときのギャラは1年間で12億円だったと報じられました。彼女のピーク時の年収は50億円です」

レギュラー番組とCM1年分で年収15億円。こじるりの視線の先にも、そんな夢があるに違いない。それでは日本人で中国に進出した芸能人は、実際に活躍できているのだろうか。“お騒がせ”で日本にいづらくなった者も多いが……。中国のエンタメ事情をよく知る音楽プロデューサーが話す。

「中国で成功している日本の芸能人といえば、ジャニーズ事務所を退所した赤西仁(38)でしょう。北京で行われた音楽祭で受賞し、たびたびコンサートを開いています。中国最大のSNS『ウェイボー』のフォロワー数は315万人を突破、また中国版TikTok『ドウイン』の再生数が1億回を超すこともあるそうです。収入も億を超えるとみられています。

俳優の綾野剛(40)はイベントで流ちょうな中国語を話したことがあり、中国映画『破陣子』では主演を務めました。ただ、彼を中国の検索サイト『百度』で見ると、暴露系ユーチューバーガーシーが指摘した女癖の悪さといった話題が目立ちます」

中国は日本以上にネット民によるあら探しや誹謗中傷が激しいといわれる。活動を続けるにはメンタルの強さも求められるだろう。音楽プロデューサーが続ける。

「女優ののん(29)は中国語圏全土でCMや広告が展開されました。朝ドラあまちゃん』は中国でも有名で、彼女が事務所を辞める際の騒動によって“悲劇のヒロイン”と認識されています。中国人好みのルックスで人気の日本人といえば酒井法子(51)も欠かせません。コンサートを中心に活動しています」

また、取材を通じて識者たちがこぞって成功が期待できる人物として名前を挙げたのは、アスリートの羽生結弦(27)や福原愛(33)だった。羽生の人気は言わずもがな、福原に関しても小さなころから中国でプレーしていたため言葉が流ちょうで、中国人から“家族”とみなされているという。

中国語のレッスンを受け続ける小島の語学力はどの程度だろうか。上海の大学で教える中国語教師は、彼女の動画を見て、こう評する。

「小島さんの中国語レベルは、留学生でいえば真ん中かちょっと下のクラスでしょう。でも、発音はとてもキレイですよ」

それでも言葉の壁は高いとみられるが、仮にクリアできたとしても、中国進出には懸念する点が多いと北京の大手マネジメント会社社員が心配する。

「ここ数年の中国は、政府によるメディアへの締め付けが厳しくなり、保守的で愛国的な傾向がますます強くなっています。一時期はよくテレビに出ていた韓流スターたちも一斉に消えました」

しかも現在は台湾問題で日中関係は悪化。日本人タレントがテレビに出演するのは非常に厳しくなってきているという。そんな“中国進出の罠”をかいくぐり、小島が成功する可能性はあるのだろうか。前出の周氏が言う。

「中国にも外国人タレント枠はありますが、おもに欧米出身者が占めています。この枠に日本人が入るには、中国語ですぐさま面白い返答ができる“トーク力”が要求されます。今や見た目がいいだけの外国人に需要はないのです。小島さんの成功と高年収は、彼女の努力と運次第でしょう」