有村架純中村倫也がW主演するドラマ「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)の第7話が8月26日に放送された。損害賠償の調べのなかで出会った家出少女たちの問題に直面した石子(有村)と羽男(中村)。コンビとしての連携や信頼もますます深まってきている。(以下、ネタバレがあります)

【写真】聞き込みする石子(有村架純)と羽男(中村倫也)

■石羽コンビが家出少女たちの問題に向き合う

同作は、東大卒パラリーガルの“石子”こと石田硝子(有村)と、1回で司法試験に合格した高卒の弁護士の“羽男”こと羽根岡佳男(中村)コンビが、誰にでも起こりうる珍トラブルに挑むリーガル・エンターテインメント。

アンナチュラル」(2018年)や「MIU404」(2020年)、「最愛」(2021年、すべてTBS系)とヒット作を生み出してきたプロデューサー・新井順子氏と演出・塚原あゆ子氏、そして二人と初タッグを組む脚本家の西田征史氏が手掛ける完全オリジナルドラマだ。

“石羽コンビ”の最初の依頼人・大庭蒼生役で赤楚衛二、そば店店員で石子に惚れている塩崎啓介役でおいでやす小田、潮法律事務所の所長で、石子の父・潮綿郎役でさだまさしが出演する。

第7話は、停車中のキッチンカーを破損させた人物を捜してほしいという依頼を受けた石子と羽男。聞き込みのため繁華街を訪れると、そこには居場所を求める少年少女たちが集まっていた。そして、ドライブレコーダーの映像をもとに、車を破損させたのは少年少女たちのカリスマ的存在で「K」と呼ばれている人物だと分かる。そんななか、繁華街にいた少女、ひな(片岡凜)から「助けて!」と電話が入る。友人の美冬(小林星蘭)が義父(野間口徹)から殴られていたのだ。

■石子が司法試験に落ち続けた理由が明らかに

羽男たちが駆け付けたとき、逃げた美冬が歩道橋から転げ落ちてしまい、意識不明となって救急車で運ばれるところだった。その姿を見た石子は座り込んでしまう。

美冬が運ばれた病院で、羽男は石子に「さっきの、どうした?」と問い掛けるが、石子は「何も」と答えた。しかし、その後に理由が明かされた。

美冬の虐待を代わりに訴えたいと願ったひなのため、動き出した石子。「これをきっかけに美冬さんとひなさんの人生が変わるかもしれないから、少しでもお手伝いができればと強く思いました」と言うと、羽男は「人生って…おおげさ」と返した。

すると、「人生って、些細なことで変わると思うんです」と石子。そこで初めて司法試験に臨んだときのことが語られた。

試験会場に向かう途中、交通事故を目撃。受験はしたものの頭が真っ白に。その後も試験のたびにフラッシュバックしてしまい、4度も試験に失敗してしまったのだった。

■「石羽コンビがパワーアップ」と話題に

事件や事故が起きた場合、被害者、加害者、その家族だけでなく、ただ目撃しただけでも人生が一瞬で変わってしまうことを、身をもって分かっている石子。自分たちとの出会いで何かが変わればという思いに羽男は同調するものの、「ただ…俺は期待しすぎない。この仕事、期待しても叶わないことが多すぎる」と憂いの表情も浮かべた。

とはいえ、羽男は、美冬の義父について調べを進めていた。そんな羽男に石子は「諦めないでいてくれたんですね」と言った。

今回の案件は、そうした石子の思い、諦めなかった羽男、そして大庭や啓介、綿郎の手伝いも得て、ひなや美冬を救うことができた。第1話で石子が言っていた、声を上げることの大切さがここでも伝わってきた。

石子が羽男に対して、漢字の「書き順が違いまーす」と指摘したり、左右違う靴下を履いていることをツッコんだり、軽口もたたき合うようになった石羽コンビ。羽男は第5話でも石子の体調の異変にすぐに気付いていたが、今回も「どうした?」と気に掛ける優しさを見せた。信頼感を深め、サポートし合い、進化していくコンビの今後がますます楽しみに。

本話もタイトルがTwitterのトレンド入りし、「石羽コンビがどんどんパワーアップしてスッキリした」「チームプレー感最高」「大人としてできること、改めて考えさせられた」といった感想が寄せられた。

そんななか、石子たちの事務所でのアルバイトを経て、転職が決まった大庭に「何かに巻き込まれてる?」と心配の声も。ラストで謎の男・御子神(田中哲司)の集まりに参加している大庭の姿があり、ナカマルの社長役として、新井氏と塚原氏の作品の常連である坪倉由幸も登場。映し出された名刺は、転職先のナカマルではない会社名で肩書が“代表取締役”となっていた。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

石子(有村架純)が羽男(中村倫也)に思いを明かす/(C)TBS