上司・部下・職場・パワハラ

近年、これだけ問題視されているにもかかわらず、なかなか無くならないブラック企業におけるパワハラや過重労働。過労死や自殺者も出ており、絶対にあってはならないことだ。

そんな中、中国ではある企業で横行していたパワハラを大学生が告発し、話題となっている。『Oddity Central』や『Forbque』などの海外メディアが報じている。


■大学生が現場を目撃

このたびパワハラを告発したのは、中国・河南省に住む大学2年生の男性。警察はドゥー(Du)さんと苗字のみ明らかにしている。

ドゥーさんはインターンシップとして、鄭州市(ていしゅうし)のテクノロジー企業でしばらく働いていたが、最近になって辞めていた。そして「信じられないパワハラが横行していました」とSNSで告発し、物議をかもしたのだった。


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■「食べてはならない法律でも?」

ドゥーさんによるとその企業は、定められた期日までにノルマを達成できなかった社員、会社側の期待に応えられなかった社員に対し、皆の前で「生卵」を飲み込むことを強要していた。

あるとき、インターン生のドゥーさんも同じことを強要され、激怒した彼はすぐにその職場を辞めた。思い切ってパワハラについて批判すると、責任者から「生卵を食べてはならないという法律でもあるのか」と言い返されたという。

■「一身上の都合により」

ドゥーさんの告発は瞬く間に拡散され、世間の注目が集まると、あるとき匿名の人が証拠となる1本の動画を投稿。社員数名が生卵を飲み込もうとし、しかし吐き気と闘っているもので、ドゥーさんが働いていた企業から流出した映像と考えられている。

ドゥーさんはまだ企業名を明らかにしていないが、彼が何かを暴露するのではと恐れたのか、辞める際は「一身上の都合により」という退職願を書くよう強要されたという。


■ゴキブリを食べさせた企業も

法律の専門家は、この件に関して「ドゥーさんは無給のインターン生だったので社員には該当せず、労働法も適用されない」と指摘。だが、会社には職場全体としての安全管理責任があるとして、従業員の証言を元に、鄭州市金水区の労働検査団が現在この件を調査している。

中国では2018年にも、貴州省遵義市(じゅんぎし)にある住宅リフォーム会社が、売り上げ目標を達成できい社員にゴキブリを食べさせたとして、経営者3人が逮捕されていた。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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