ACミランは31日、アメリカ『レッドバード・キャピタル・パートナーズ』への12億ユーロ(約1666億円)での買収が完了したことを発表した。

1899年の創設以来、セリエA優勝19回、チャンピオンズリーグ優勝7回、インターコンチネンタルカップ3回、FIFAクラブワールドカップ1回など、多くのタイトルを獲得してきたヨーロッパ屈指の名門であるミラン

ここ数十年ではシルヴィオ・ベルルスコーニ氏が長らくオーナーを務めていたが、2016年夏に中国系投資グループにクラブを売却。その後、アメリカのヘッジファンドである『エリオット・マネジメント』がオーナーとなり、クラブを運営している。

同体制では昨シーズンに11年ぶりのスクデット獲得を成し遂げたが、財政問題を抱えるクラブは、ジェリーカルディナーレ氏が率いる『レッドバード』への売却交渉を進めており、今回の正式発表に至った。

レッドバードの創業者であり、マネージング・パートナーのカルディナーレ氏は、今回の買収決定後に以下のようなコメントを残している。

「私たちは、才能あるプレーヤーコーチ、スタッフがピッチ上で成功を収められるようサポートし、ファンの皆様には、この歴史あるクラブでの特別な体験を共有していただけるようにします。 私たちは、グローバルなスポーツ・メディアネットワーク、分析の専門知識、スポーツスタジアム開発およびホスピタリティの実績を活用し、ミランがヨーロッパおよび世界のフットボールの頂点に立ち続けるという一つの目標を達成することを目指します」

また、今回の買収ではカルディナーレ氏が、『ゴールドマンサックス』時代に長年に渡って関係を築いてきたMLBニューヨーク・ヤンキースオーナーである『ヤンキー・グローバル・エンタープライズ(YGE)』が、少数株主としてクラブと戦略的パートナーシップを締結する。

カルディナーレ氏はYGEとの提携については以下のように説明している。

「私たちは、ニューヨーク・ヤンキースおよびスタインブレナー家と数十年にわたる関係を持ち、その結果、スポーツ、エンターテインメント、ホスピタリティの分野で最も成功したビジネスのいくつかを生み出してきました。私たちは、彼らとのパートナーシップを継続できることを非常に嬉しく思っており、ファンへのリーチを広げ、世界的なスポーツの最高レベルで活動するフランチャイズのみが得られる商機を拡大する機会を共に探っていくつもりです」

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