乃木坂46が31日、全国ツアー「乃木坂46 真夏の全国ツアー2022」の最終公演を東京・明治神宮球場で開催した。グループは、熱気に満ちた開放感溢れるステージで全33曲を熱唱。ステージは、メンバーの笑顔と涙に包まれた。

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 29日〜31日の3日間、乃木坂46は2019年開催の全国ツアー以来、コロナ禍を経て3年ぶりに“グループの聖地”と称される明治神宮球場のステージへ立った。また、体調不良で活動休止中の4期生・早川聖来神宮球場で行われた29日の公演でステージから転落した4期生・掛橋沙耶香、新型コロナウイルス感染を発表した5期生の冨里奈央が、欠席した。

 「OVERTURE」でスタートした公演は、30thシングル表題曲「好きというのはロックだぜ!」で幕を開け、「おいでシャンプー」「ガールズルール」などを立て続けに披露し、序盤から早くもヒートアップした。

 MCでは、4期生の田村真佑が「好きというのはロックだぜ!」の披露時、メンバーがタオルを振り回す場面で「私が早川聖来ちゃんのを持たせていただいて、(金川)紗耶が掛橋沙耶香、(5期生の)五百城茉央ちゃんが冨里ちゃんのを持っていた」と欠席したメンバーの“推しメン”タオルを手にしていたことを説明。「一緒にこのステージには上がれなかったですけど、でも、タオルで一緒にこのステージファイナルを迎えることができて、実際に本人はいなかったんですけど、この神宮という場所で乃木坂全員がそろった気持ちになって、始まりから自分の中で『もう絶対いいライブにするぞ』と気持ちが入った」と話した。

 期別曲のブロックとなり、5期生が「絶望の一秒前」「バンドエイド剥がすような別れ方」、4期生が「I see...」「ジャンピングジョーカーフラッシュ」を披露。3期生が「思い出ファースト」を歌い上げると音楽が止まった。副キャプテンの梅澤美波が一部から歓声が上がっていた客席に向かい「大変申し訳ございません。会場の皆さんにお願いがありまして、(会場の)皆さまからちょっと声が出てしまっているので、ちょっと気持ちを抑えていただいて、心の中で声援をいただけるとうれしく思います。ペンライトとタオルだったり、拍手だったり、皆さまの行動で私たちを応援していただけたらうれしいなと思います」と訴え、横一列に並んでいた他の3期生メンバーも「よろしくお願いします!」と一斉に声を合わせた。本公演では新型コロナウイルス感染予防対策のため、声を出しての応援は控えるように事前にアナウンスされていた。

 パフォーマンスへ戻り、3期生が「僕が手を叩く方へ」を披露。先ほどの梅澤からのお願いは観客に届き、声援は心の中に、ファンは盛大なクラップで曲を盛り上げた。

 1期生と2期生の5人が「海流の島よ」を歌い上げ、「会いたかったかもしれない」「ロマンスのスタート」では3期生〜5期生も合流し、トロッコに乗ったメンバーが客席間の通路を行脚。トロッコの上で秋元に“無茶ぶり”された齋藤飛鳥が、秋元真夏の決め技「ずっきゅん!」のセリフをつぶやきはにかむ一幕もあった。


 期別曲の感想を振り返るMC、1期生と2期生の5人による「君の名は希望」に続き、バリエーション豊かなメンバーの組み合わせで「太陽に口説かれて」「ごめんねスムージー」などを披露。キャンプファイヤーを前にして歌い上げた「羽根の記憶」では3期生の久保史緒里ら、一部メンバーの目に涙が浮かび、「Sing Out!」でステージは温かな空気に包まれた。

 トークコーナーを挟み、アンダー曲「Under's Love」、歴代シングル表題曲の「ごめんねFingers crossed」「Actually...」など、8曲を立て続けに披露。

 本編の最後を飾った曲「君に叱られた」のパフォーマンス直前には、同曲でセンターを務める賀喜がグループに対する思いを吐露した。

 歴史ある乃木坂46の一員として、今回の全国ツアーも経て「この場所をこれから先も守っていきたいと思ったし、これから先入ってくる後輩の子とか、ずっとずっと先までつなげていきたいなと思いました」と語る賀喜は、「自信がないところを見せてしまったり、あとは、頼りないところもたくさんあると思うし…」と話しながら涙。それでもなお「これからの乃木坂46を作っていく1人になりたいと思いました」と力強く決意表明し、「改めて、言わせてください。私は本当に、この愛の詰まった乃木坂46が大好きです!」と声を震わせながら伝えた。

 本編のパフォーマンスが終了し、客席の手拍子を受けてアンコールへ。「好きになってみた」に続く「ダンケシェーン」の終盤では、1期生でキャプテンの秋元が「やっぱ乃木坂だな!」と“お決まりのセリフ”で曲を締めくくった。

 MCでは、キャプテン・秋元と副キャプテン・梅澤が涙のかけ合いを見せ、パフォーマンスはグループ名を冠した「乃木坂の詩」で終幕。メンバー全員で客席へ感謝を伝えたあと、ステージには1期生の秋元、齋藤、樋口日奈、和田まあや、4期生の賀喜が残った。

 全国ツアー参加がラストとなった30thシングルの活動をもって卒業をする和田は、涙をこらえながら「みんなに出会えたことが幸せの始まりで、こうしてライブ、神宮で終われることもすごく幸せです。賀喜ちゃんが言っていたように、みんなのことが本当、大好きです。ありがとうございました!」とあいさつ。

 和田と同じく卒業を控える樋口は「ここまで(結成から)11年も続けてこられたのは、本当に、メンバー1人1人がすてきで、居心地がよくて、そして応援してくださる皆さんが優しい方ばかりで、スタッフさんも愛に溢れていて」と振り返り、「さっき賀喜ちゃんが言ったように、愛に溢れているグループだからこそここまで楽しい気持ちで活動できたなって思っています。最高の夏をありがとうございました!」と笑顔で叫んだ。

 最後は、秋元から「ツアーを先頭で走ってくれたかっきー(賀喜)」と紹介された賀喜が精いっぱいの感謝を伝え、ステージへ立つ5人で「ありがとうございました!」とあいさつ。笑顔で手を振りながら、ステージをあとにした。


 乃木坂46乃木坂46 真夏の全国ツアー2022」最終日のセットリストは、以下の通り。

OVERTURE
M1:好きというのはロックだぜ!
M2:夏のFree&Easy
M3:おいでシャンプー
M4:ガールズルール
M5:裸足でSummer
M6:絶望の一秒前
M7:バンドエイド剥がすような別れ方
M8:I see...
M9:ジャンピングジョーカーフラッシュ
M10:思い出ファースト
M11:僕が手を叩く方へ
M12:海流の島よ
M13:会いたかったかもしれない
M14:ロマンスのスタート
M15:君の名は希望
M16:君が扇いでくれた
M17:太陽に口説かれて
M18:魚たちのLOVE SONG
M19:ごめんねスムージー
M20:羽根の記憶
M21:Sing Out!
M22:あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
M23:Under's Love
M24:ごめんねFingers crossed
M25:Actually...
M26:深読み
M27:太陽ノック
M28:空扉
M29:ジコチューで行こう!
M30:君に叱られた

EN1:好きになってみた
EN2:ダンケシェーン
EN3:乃木坂の詩

※初掲出時に一部人名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

「乃木坂46 真夏の全国ツアー2022」 (C)乃木坂46LLC