新型シエンタもヒット間違いなし?
先日3代目へとフルモデルチェンジを果たしたトヨタ・シエンタ。
【画像】シエンタひとり勝ち?【ライバル3モデルと比べる】 全205枚
従来型も取りまわしのしやすいボディサイズと使い勝手のよい両側スライドドアなどでモデル末期まで安定した人気を誇っていたが、新型はボディサイズの拡大は最小限にとどめつつ、さまざまな面で進化を見せており、すでに大ヒット間違いなしという見方もなされているほど。
そこで今回は、そんな3代目シエンタの直接的なライバルとなるであろう車種をピックアップして比較してみたいと思う。
国産ライバルはホンダ・フリード
まず真っ先にライバルとして名前が挙がるのは先代型でも販売合戦を繰り広げたホンダ・フリードだろう。
現在販売されているのは2016年9月に登場した2代目モデル。
モデル末期となっていた先代シエンタとの販売台数争いでは大きく上まわっており、新型でその牙城を崩すことができるのか注目だ。
そんなフリードは、今年6月に一部改良がなされており、フルモデルチェンジはもう少し先の話になるため、新鮮味という面ではシエンタに分があるといえるだろう。
ただ、パッケージ的には5ナンバーサイズで1.5Lのガソリンとハイブリッド、3列シートと2列シート(フリード+)が用意されるという部分は共通となる。
価格面ではスタート価格こそ200万円を切るシエンタが有利だが、フリードはモデルライフ後半ということもあって値引きが期待できるため、コスパを考えるとフリードに分がありそうだ。
似てる? フランスMPV勢と比較
新型シエンタのエクステリアデザインは先代のアクの強いものから、丸と四角を融合させた温かみのあるものとなり、購入を検討しているユーザーからは好意的な意見が多く聞かれている。
その一方で、新型シエンタのデザインは欧州のMPVモデルにも似ていると揶揄されているのもまた事実。
そこでまずはシトロエン・ベルランゴ(と兄弟車のプジョー・リフター)と比較してみたい。
ベルランゴも両側スライドドアを備えたMPVとなっているが、シエンタとは異なり3列シート仕様は用意されず(本国ではロングボディの7人乗り仕様もあり)、パワートレインも1.5Lのディーゼルターボのみ(こちらも本国ではガソリンモデルがあり)となっている。
また価格も原材料の高騰や輸送費の上昇などの影響を受けて複数回の改定があり、現在はエントリーグレードでもおよそ360万円、最上級グレードでは400万円を超える価格となってしまっている。
そしてコンパクトに見えるボディも実は全幅1850mmと5ナンバーサイズを死守するシエンタよりも150mm以上幅広となっている点もシエンタを検討しているユーザーにとってはネックとなりそうだ。
その一方で、パノラミックガラスルーフと多機能ルーフストレージを一体化した「MODUTOP」はシトロエンらしさ全開の装備といえるし(FEEL BlueHDi以外に標準装備)、大きなボディを活かした余裕あるラゲッジスペースやラゲッジボードを用いたアレンジは魅力的となるだろう。
買ってからも楽しい 2代目カングー
続いて比較するのは輸入MPVの火付け役ともいえるルノー・カングー。
2代目モデルはすでに終売しており、2022年後半には3代目モデルが日本にも導入されるといわれている。
ただし新型カングーはベルランゴをも上まわる全幅1900mmオーバーとなっており、車両価格もベルランゴなみの350万円オーバーとなることが確実視されているため、シエンタと同列に比較するユーザーはそこまで多くないだろう。
そこで候補となるのが2代目モデルの中古車だ。
こちらも3列シート仕様はなく、ボディサイズもひとまわり大きくなるが、シエンタの2列モデルを検討しているユーザーにはちょっと気になる人も多いハズ。
最後の限定車である「リミテッド・ディーゼルMT」はプレミア価格となっているが、カタログモデルであれば、走行距離1万km前後の車両が総額300万円前後で購入することができるため、シエンタの上級モデルを購入するのと同等の予算感で狙うことができるのだ。
またカングーはリセールバリューが高いクルマとしても知られているほか、インポーターであるルノー・ジャポンが「カングー・ジャンボリー」なるイベントを主催するなど、購入後もカングーを通じて楽しむことができるという稀有なモデルともいえるだろう。
ただし衝突被害軽減ブレーキや危険回避を手助けしてくれるステアリングアシストなどの先進安全装備は残念ながら備わらないため、そこをどう捉えるかが問題となりそうだ。
このようにテイストの近い車種はあるものの、ファミリーカーであることも考えるとボディサイズや価格面なども考慮しなければならないため、輸入MPVは分が悪く、現状はシエンタのひとり勝ちとなる線が濃厚のようだ。
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