アーセナルの日本代表DF冨安健洋が、自身のこと、加入した理由、そしてミケル・アルテタ監督のことなどを語った。クラブ公式サイトが伝えた。

2021年夏にボローニャから電撃的にアーセナルに加入した冨安。イタリアではその能力の高さが注目されていた中、まだまだヨーロッパでも多くの人が知らない選手だった。

アーセナルのファンもよく知らない日本人の獲得に関しては懐疑的な目を向け、開幕3連敗という最悪なスタートを切っていたアルテタ監督の手腕にも疑問を見せていた。

しかし、代表活動を終えた初戦で冨安はデビュー。すると、そのパフォーマンスにファンは一気にハートを掴まれ、チームも勝利。そこから冨安のアーセナルでのキャリアがスタートした。

勤続疲労もあり、シーズン終盤はケガに悩んだ冨安だが、一度心を掴まれたアーセナルサポーターからの愛情は本物に。今季はまだ途中出場しかしていないが、冨安への信頼はアルテタ監督もチームメイトも、そしてサポーターも揺らいでいない。

冨安は、マッチデープログラムに向けたクラブのインタビューに応じ、自身の幼少期からの思いについて語った。

「試合には必ず勝ちたかったです。対戦するたびに相手を倒したいと思っていました」

「プロサッカー選手になることは常に目標でしたが、僕にとってそれは、全てのデュエル、全ての試合に勝つということでした」

「特別な才能があったとは思っていません。ごくごく普通の選手でした。ただ、1試合1試合、勝つことに集中していました」

「特にサッカーに関しては、幼い頃に両親にとても助けられました。サッカーをするならば、そのサポートは必要です。僕が試合に出る時、両親はいつもそばにいて、僕を見守り、応援してくれました。どこにでも連れて行ってくれて、家にも必ず送ってくれます。今思えば、それは大きな違いでした」

「若い頃はいろいろなことを学びました。偉大なサッカー選手になりたければ、サッカーを離れていても偉大な人間でならなければいけない。常に謙虚でならなければならないし、チームメイトからもできる限り学ばなければなりません」

幼い頃からサッカープレーしながら、その多くを両親のサポートによって実現できていたと実感している冨安。そこで培われたメンタリティと負けず嫌いの要素が、ヨーロッパに渡ってからの成功に繋がっていることがわかる。

アビスパ福岡からシント=トロイデンへ移籍したのが2018年1月。その後、ボローニャに移籍しセリエAで2シーズンプレー。海外移籍から3年半でプレミアリーグにまで上り詰めた。

世界トップクラスの選手ですら適応に苦しむこともあるプレミアリーグで、いきなり高いパフォーマンスを継続的に見せた冨安。サポーターの信頼もそれで得たわけだが、アルテタ監督の存在はとても大きかったという。

「ミケル・アルテタは、僕がこれまで指導を受けた中で最高の監督です」

ピッチの上でも、ピッチの外でも、彼は僕にたくさんのことをしてくれます。もちろん、他のスタッフとともに、僕のプレーを向上させてくれます」

「彼はとても知的な人です。サッカーや試合の構造についてはなんでも知っています。自分が何をすべきかを明確に教えてくれるので、本当に勉強になります」

「彼は僕のプレーを成長させてくれただけでなく、ピッチを離れても僕を助けてくれたことに本当に感謝しています。昨シーズン、ケガをしたときは本当に残念な気持ちでしたが、ミケルがたくさん話しかけてくれ、その時に僕を助けてくれました」

サッカーでは厳しい時期もあるし、ケガをするのはいつだって大変なことです。僕にとってはタフな時間でしたが、クラブ内部からのサポートがあったことは大きな違いでした。ミケルだけ出なく、チームメイト、コーチングスタッフも僕のために動いてくれました」

「このようなサポートや愛情を受けると、クラブのためにベストを尽くそうという気持ちになります。アーセナルは世界でも有数のビッグクラブであり、誰もが成功することを望んでいます。選手としても、とても良い環境にいると思います」

クラブのサポートを受けたことで、ケガで離脱する期間がありながらもここまで来れている冨安。その裏側には、アルテタ監督のケアを含め、チームからのサポートがあったからだという。

その冨安はアーセナル入りの理由についても語った。

「昨年の夏、アーセナルからオファーを受けた時、特に考えることなく入団を決めました。家族や友人にも相談せずに決断しました」

アーセナルビッグクラブの1つですし、ここで大きく成長できると思っているので、迷いはゼロでした。このクラブに居ることができて本当に嬉しいですし、できるだけ長く居たいです。今年はシーズンを通して、できるだけチームを助けたいと思います」

アーセナルで愛され、アーセナルを愛する冨安。そして、サポーターからの愛も、モチベーションを高める1つだと語る。

「良いプレーをすれば、お客さんはそれに応えてくれます。だから、最初の1分から全力でプレーすることが大切です。僕たちがお客さんに応えることで、お客さんも僕たちに応えてくれて、うまくいきます」

「エミレーツ・スタジアムは大好きなスタジアムです。また、ベスト電器スタジアムも大好きです。僕がキャリアをスタートさせたアビスパ福岡のスタジアムです。僕はそこで育ったので、あのスタジアムでは本当にたくさんの良い思い出があります」

「エミレーツとはかなり違いますが、僕にとっては特別な場所でもあります。あの雰囲気はいつでも最高です」

「エミレーツでプレーするときは、いつもサポーターが応援してくれるのを感じますし、毎試合、勝ち点3を獲流ために多くのエネルギーを与えてくれます」

今季はポジション争いも待っている冨安。途中出場でも高いパフォーマンスを見せているだけに、充実したシーズンにできるか注目が集まる。

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