絶望・うつ・体調不良

4年前に謎の体調不良に陥り、やがて食べ物を吐き、失神するようになったというアメリカの女性。検査入院を何度も繰り返したが、その原因を突き止めてくれる医師は現れなかった。

そして今年、ついに心臓の専門医からある病名とともに、「重力にアレルギーがある」という説明を受けたという。大きな試練と闘う女性の話題を、『Metro』『NEW YORK POST』などが伝えた。


■3分間まっすぐ立っていられず

話題の女性は、メイン州バンゴー市在住のリンジー・ジョンソンさん(28)。2015年10月、腹部と背中に痛みを感じて海軍の航空整備士を辞めたものの、2018年5月に悪化。さらに、食べた物を頻繁に嘔吐するようになった。

何度も入院して詳しい検査を受けたが、まったく原因がわからず内科医は首をひねるばかり。そのうち気分が悪くなったと思うと意識が遠のき、多い日には10回も失神するようになった。あるいは3分間以上まっすぐ立っていられなくなったという。


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■心電図異常がきっかけで入院

そして今年2月、危険な不整脈が起こりやすくなる「QT延長」という異常が心電図に現れ、リンジーさんは精密検査のため入院した。

立っていると心拍数が増え、息切れやふらつきが現れてつらくなるが、横になると落ち着くと訴え、さまざまな検査を経て、彼女は起立性調節障害の一型である「体位性頻脈症候群(POTS)」と診断された。

ただし、非常に重症であるため「1日23時間をベッドで横になって過ごすように」と指示されてしまった。

■夫がすべての家事と介助を

治療薬により危険な失神は1日3回に減り、吐き気も薬で抑えられるようになったが、それでも夫のジェームズさんがすべての家事を負担し、リンジーさんのトイレや入浴も介助してくれている。

「何もできず、ベッドの上で衰弱していく自分が悲しくてたまらない」と涙を流すリンジーさんだが、生きる希望は捨てていない。ベッドでもできる音楽のビジネスがあることを知り、現在はその専門課程で学位の取得を目指しているという。


■「現実を素直にうけとめ頑張る」

リンジーさんは「家から1歩も出られないし、まさか28歳でシャワーチェアを使うことになるなんて」「以前はできたことが、どんどんできなくなっている。それでも今は現実を素直に受けとめ、目の前のものに感謝したい」と話す。

体と健康を大切にし、新しいライフスタイルにうまく適応。そしてそのなかで精一杯の幸せを見つけ、仕事もしていくと心に決めたリンジーさんには、全米から多くのエールが寄せられている模様だ。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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