“熱血漢”の秋葉忠宏監督に率いられ、悲願のJ1昇格に向けて奮闘する水戸ホーリーホック

9月3日に行われた明治安田生命J2リーグ第34節では、3位のベガルタ仙台を相手にアウェイで2-1の勝利を手にした。

そんな水戸でプレーするタビナス・ジェファーソンは昨年、再三の打診を受けていたフィリピン代表への招集に応じ、その一員としてワールドカップ予選を戦った。

桐光学園高校から2017年に川崎フロンターレでプロ入り。FC岐阜ガンバ大阪U-23での経験を経て、水戸で活躍する24歳のDFに今回、Qolyが直撃!

昨年スタートさせた「外国籍選手のお名前企画」に関する話題とともにいろいろ聞いてみた。記事ではその一部、川崎フロンターレ時代のピッチ外トークについて紹介する。

(取材:2022年6月29日

――川崎フロンターレに在籍していた当時(※2017-2018年)、仲の良かった選手は?

あの時のメンバーはすごいですよ。

若手向けの寮に入っていたのが、三好康児、板倉滉田中碧、脇坂泰斗守田英正、知念慶、そしてポープ・ウィリアム。みんなすごく頑張っているので僕も負けてられないなと思います。

――本当に豪華なメンバーです。今も彼らへの想いはありますか?

当時はみんな自分と同じ境遇だったというか、試合に出られずもがいていた日々だったと思います。

それでも、自分の力を信じ、ああいうところまで上り詰める選手たちに素直に「頑張れ」と思う自分と、まだまだ負けたくないと思う自分の両方がいて、もっともっと頑張らないとなって思っています。

――彼らとのエピソードはありますか?

本当にあの日々は、サッカーの面では全然うまくいっていなかったですけど、自分にとってかけがえのない2年間でした。

寮ではポープ(ウィリアム)くんと知念くんが一番年上だったので、本来であればすごく威厳があります。でも自分とか(田中)碧とか、(守田)ヒデくんや(脇坂)泰斗くん、(三好)康児くんとか(板倉)滉くんも、舐めていたというか(笑)。

お二人(ポープと知念)は威厳を保ちたい。でも後輩たちは舐め腐っているという構図が話の大前提です。

でも、ポープくんはそれでも「先輩とは」みたいなのが自分の中にすごくあるんです。だから、1週間に3回くらい、毎回寮生4人くらいをご飯に連れて行ってくれて。

そこでの格言が「おまえらは先輩とご飯を食べに行ったら、死ぬほど食べろ。それが支払う者に対してのリスペクトだ」と。それを教え込まれました(笑)。

自分や碧はもう「はい!」「師匠!いつでも付いていきます!」と言っていました。ご飯をおごってもらえるので(笑)。

めちゃめちゃ食べるんですよ。知念くんやポープくんも意味が分からないくらい良いお店に連れて行ってくれて。4人なのに会計8万円とか。

それでも自分たちがすごく食べるので、とても嬉しそうに「よく食べたなぁ」とお金を払ってくれるんです(笑)。それがすごく楽しかったですね。

でも、自分と碧も食べ終わった時には車に戻るのもしんどくて。「おぇー」とか言いながら(笑)。

ある日、碧とさすがに今日先輩とご飯に行ったら「お腹が爆発する」という日があって。2人で部屋の鍵を閉めて居留守をしたことがありました(笑)。

そうしたら、1時間くらいドアをどんどん叩かれて。「お前らいるのは知ってるんだぞ!」と(笑)。結局またご飯に連れて行かれたということもありました。

でも本当にありがたかったですね。楽しかったです。

インタビュー前編となる動画では他にも、本人や弟タビナス・ポール・ビスマルクの名前の由来、フィリピン代表を選択した経緯やチームのユニークな顔ぶれ、気になりすぎる代表の同僚「ケンシロウ・ダニエルズ」選手、さらにはプロ入りした川崎フロンターレのことなど、たっぷり聞いているのでそちらもぜひ!(動画後編も近日公開!)

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水戸ホーリーホックは今週、9月10日(土)にいわてグルージャ盛岡とアウェイで対戦。そして14日(水)には、昇格争いのライバルであるV・ファーレン長崎をホームのケーズデンキスタジアム水戸に迎える。

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