(C)CoCoKARAnext

 現役時代は2009年にパ・リーグ首位打者に輝くなど巧打者として活躍し、2020、21年には東北楽天ゴールデンイーグルスで打撃コーチも務めた鉄平氏が、自身が考える歴代最強左打者について語った。

【関連記事】村上宗隆と清宮幸太郎――同世代の大砲の現状に鉄平が見解!村上は「手が付けられない」、清宮は「もっとガツガツしていい」


 鉄平氏は歴代最強の左打者について「色々な意見があると思いますが、私の世代的にはイチローさんですね。ホームラン数では王貞治さんなどに及ばないですけど、安打を打つ能力やスピードがものすごい」と現役時代に日米通算4367本の安打を放ち、現在はシアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務め、先日には球団殿堂入りを果たしたイチロー氏を挙げた。

 イチロー氏の凄みについて鉄平氏は「相手の守備に負担を与える点がすごい。イチローさんは足がとても速いので、明らかなヒットではなくても安打にされてしまうという特徴があり、それは守備をしている側からするとダメージになります。なかなか三振もしないですし、守る側からすると、とてもしんどいバッターですね」と守備側の目線で語った。

 また、「イチローさんは苦手なコースがないんです。ほとんどの選手が得意なコースと苦手なコースの両方があるのですが、イチローさんはすべてで高打率を記録しています。ストライクゾーンを9分割にした図を出すと、すべてが赤色になりますからね。また、打球方向も広角ですし、どうやって打ち取ればいいんだ、となってしまいます。野球界の歴史で見ても“究極の打撃”に最も近づいた人物ではないかと思いますね」とイチロー氏の穴のない打撃について語った。

 マリナーズ殿堂入りを果たしたイチロー氏だが、次は2025年に有資格者となる米国での野球殿堂入りが期待される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

稀代の巧打者・鉄平が選んだ“歴代最強の左バッター”は?「究極の打撃に最も近づいた」あの殿堂入り選手に最敬礼