ホイップクリーム

ニューヨーク州で最近可決された法律によると、21歳未満の未成年は缶入りのホイップクリームを購入することができなくなるかもしれないという。『Insider』『New York Post』などの海外メディアが報じた。


■原因は亜酸化窒素

2011年11月に施行された州法の目的は、10代の若者がホイップクリームの容器を通して、亜酸化窒素を吸入することを防ぐことだという。

アメリカではホイップクリームはスチール缶で売られていることが多く、容器からクリームを吹き出すために亜酸化窒素の容器が使用される。この「チャージャー」と呼ばれる容器は、商品名である「ウィペット」の名前で広く普及しており、若者の吸引目的での使用が社会問題化している。


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■若者の間で広がる

亜酸化窒素はアメリカでは合法的な科学物質だが、不適切に使用すると生命に関わるリスクもあるという。米国麻薬取締局(DEA)のファクトシートには、「吸入すると精神活性または精神を変化させる効果を誘発する」と記載されている。

またDEAは、アメリカの若者の5人に1人が中学2年生までウィペットのような吸入剤を使用したことがあると述べ、乱用の危険性を警告している。

■店舗での購入規制も

このニュースが広くメディアで取り上げられた結果、すでにニューヨーク州の店舗では、ホイップクリームの購入に証明書の提示を求める動きが始まっている。

一方で、これは州法を勘違いしたことによる誤った対応だとして、ニューヨーク州のジョセフ・アダボ上院議員は8月29日にSNSで声明を発表した。


■クリームに罪はない?

アダボ議員によると、州法で規制されたのはホイップクリームの缶ではなく、缶にとりつけて使用するチャージャーと呼ばれる小さな容器の部分のみ。ところが仕組みがわかりにくかったためか、メディアや食料品を販売する店舗には「ホイップクリーム禁止令」として伝わってしまったようだ。

ホイップクリームそのものに罪はないことがわかり、今ごろは多くの愛好家たちがホッと胸をなでおろしているのではないだろうか。

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(文/Sirabee 編集部・びやじま

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