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昨今では自ら美容整形をしていると明かす人が増えており、美容整形に抵抗を感じる人も少なくなっているようだ。しかしブラジルのある男性は自分で鼻の整形手術を行い、最終的に病院に駆け込む羽目になったという。『G1』『The Daily Star』などが伝えている。

ブラジルでは最近、SNSの動画を参考にして自分自身で鼻の整形を試みる人が増えているという。ところが先月に入ってから地元メディアは一斉に「“自前の鼻整形手術”は危険な行為であるため、止めるように」と強く訴えた。先月12日にもブラジルメディア『Hypeness』が「死亡するリスクがある」と警告しているが、その背景には自分で鼻の整形手術をしたもののうまくいかず、救急病院で治療を受ける男性の存在があった。

地元メディア『O Liberal』が先月20日に伝えたところによると、男性は現地時間7月21日にサンパウロ州にある「カンポ・リンポ救急医療センター(the Campo Limpo Emergency Care Unit)」で鼻の治療を受けたが、対応した医師によるとこの男性は、鼻をスッキリと細く見せるためにYouTubeの動画を参考にして自分で鼻の整形手術をしたという。

男性はゴム手袋なども装着せずに施術を行い、麻酔には獣医が使用する動物用のものを使用し、切開した箇所の洗浄に濃度70パーセント程度のアルコールを使用したそうだ。そして縫合した後はその箇所が開いてしまうことを恐れて、付着した血液をきれいに拭き取ることさえしなかったという。

結局“自前の整形手術”は失敗に終わり、男性は怖くなったのか慌てて救急病院に駆け込んだ。男性は病院で傷口をきれいにするための緊急治療を受け、顔に包帯を巻いてもらった後はその日のうちに帰宅することができた。また男性は心理的なケアを受けるようにも勧められたそうだ。

ブラジル形成外科学会(SBCP)の会員で、鼻の整形術を専門とするロドリゴ・ラセルダ医師(Rodrigo Lacerda)によると、最近は専門医に頼るのではなく自分自身で鼻を小さくしたり細くする人が増えているという。しかしラセルダ医師は“自前の整形手術”は危険が伴うとして、次のように警鐘を鳴らしている。

「多くの人は今回の男性と同じく、動画で見るように手術が簡単にできると思っています。もちろんこれは非常にリスクが高く、死に至る可能性だってあるのです。」

またラセルダ医師は「“自前の鼻の整形手術”には壊死、感染症、および正常な鼻呼吸ができなくなる鼻閉(びへい)などを起こすリスクがあり、深刻なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックによって死に至ることもある」と指摘し、「鼻の形を崩してしまうだけで効果はなく、大きなリスクが伴うだけで複雑な解剖学的知識がない者は絶対に行うべきではない」と訴えている。

画像は『G1 2022年7月28日付「YouTube remove vídeo de ‘rinoplastia caseira’ após homem que tentou operar nariz em casa ser internado em SP」(Foto: Reprodução/YouTube)(Foto: Edson Hatakeyama/Prefeitura de São Paulo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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