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 日本ハムは7日のオリックス戦(札幌ドーム)に3ー2と勝利。約1か月ぶりの3連勝を飾った。

 試合は2ー2で迎えた7回に近藤が右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功。守備でも万波がいい動きを見せるなど、接戦をものにした。「うちがリーグを盛り上げるポイントになっているね」と新庄監督もにやり。空前の混パにおいて最下位の日本ハムを取りこぼしたところが優勝争いから脱落しかねないとあって、各球団、戦々恐々となっている。

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 一方、新庄監督の去就にも注目が高まっている。開幕から最下位が定位置となり、早々と優勝争いから脱落。3日の楽天戦で6年連続V逸が決定的となった後に、新庄監督本人は来季の契約についてこう話している。

 「残り試合、もしかして(選手が)成長できないかな、と思ったら分からない。これはね、俺という人間は俺も分からんから。いきなり、ばっと『後は頼んだ!』になるかもしれないですね」と意味深な発言を行っている。

 来季は北広島市に待望の新球場が開場する。お祭りムードの中、新庄監督がいなくなることは想像しにくい。フロントの続投要請も既定路線と言われる中、この発言は何を意味するのか。

 「要するにフロントに対しての補強要請でしょう。今季戦ったことで改めて戦力不足が明らかになった。二軍を含め、多くの選手を起用しても浮上しなかったことで、現有戦力のままでは厳しいということが分かった。新球場にファンを呼ぶためにも、勝ち星が必要。そのためにはもっと資金を出してほしいということを暗に訴えているのではないでしょうか」(球界関係者)

 日本ハムは元々「スカウティングと育成」を掲げ、自前の選手を育てることでチームを強化してきた経緯がある。

 「これまではダルビッシュ、中田、大谷などドラ1で一世を風びした選手も多く、結果にも結びついてきた。しかし近年はドラ1選手も伸び悩んでおり、補強の必要性がいわれている」(同)

 新庄監督は8月中旬に補強についてすでに言及。「足の速い選手、長打のある選手、ゲームを作れる投手」を補強ポイントにあげ、今オフのFAは西武・森、広島・西川、阪神・西勇など例年になく「豊作」といわれていることもあり、「全員獲りに行ったろうかな。(条件面で)足りなかったら俺が出す」とチーム強化に賭ける熱い思いを明かしたこともあった。フロントにも「トライはしてほしいな」と、補強を促していた。

 今シーズンについては「ファンの方々には申し訳ないけど(今年は)優勝目指さないじゃなくて、目指せなかった」と本音を吐露する場面も。様々なことにトライしながら見えてきた課題にどう取り組むのか。

 2016年以来、リーグ優勝からは遠ざかり、今年は4年連続のBクラスが決定。今オフはチーム強化に関するフロントの姿勢も改めて問われそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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