平庫ワカのコミック『マイ・ブロークン・マリコ』がタナダユキ監督のメガホンで映画化、主演に永野芽郁を迎え、9月30日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開される。この度、親友の遺骨を持って旅に出る主人公シイノ(永野芽郁)が道中で出会う青年・マキオ(窪田正孝)の出演シーンと場面写真が解禁された。



原作は、2019年に無料WEBコミック誌「COMIC BRIDGE」で連載(全4回)されるやいなや毎話SNSでトレンド入りし、翌年出版された単行本(全1巻)では即重版が決定するなど、爆発的な反響を呼んだ。また、「輝け!ブロスコミックアワード2020」大賞を受賞、「この漫画がすごい!2021年オンナ編」第4位にランクインしたほか、2021年に文化庁が主催するメディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞するなど、ほぼ無名に近い新人作家の初連載作にも関わらず、異例の快挙を成し遂げ話題となった。


映画では、タナダ監督の力強さと繊細さを兼ね備えた演出、永野芽郁のこれまでのイメージを大胆に覆す役柄と演技、そして原作の持つ物語の力がひとつになり、人間の儚さと逞しさが、優しく熱をもって描かれる。先日、カナダ・モントリオールで行われたファンタジア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞し、益々公開が期待される本作。「あんたの遺骨は、あたしが連れてく。」たった一人の親友・マリコ(奈緒)の遺骨を奪い、最初で最後の旅に出たシイノ(永野芽郁)。マリコが生前行きたがっていた岬に向かうが・・・。


解禁された本編映像では、マリコの遺骨を抱え、バスで岬に向かったシイノだが、到着して早々にひったくり犯から鞄を奪われてしまう。そこに、釣り道具を持ったマキオ(窪田正孝)が現れる。


「大丈夫ですか?」「大丈夫に見えるかよ!」「大丈夫に・・・見えますね」。シイノの心配をする優しさを持ち、一方でどこか飄々として掴みどころのないキャラクターだ。そんなマキオにシイノも思わずあきれ顔。「大丈夫なわけあるか!」と全力でツッコむ。そうこう話している間に、マリコからもらったたくさんの手紙の束も一緒に奪われてしまったことに気付き、大事な遺骨を置いたままひったくり犯を追いかけ猪突猛進ダッシュする――。


『ふがいない僕は空を見た』『ロマンス』に続き、タナダユキ監督作へ3度目の出演となる窪田正孝。「僕たちがやりました」(17/フジテレビ)以来、永野芽郁とは5年ぶりの共演となる。何かに突き動かされるように、親友の遺骨を持って知らない土地を訪れ危険な目に遭うシイノに対し、真摯に向き合うマキオは、自身も辛い経験をした過去を持つ。自分ごとのように他人に目を配り優しく手を差し伸べる姿に、原作ファンからは「まるでスナフキンのよう」だと捉える声も上がっている。


解禁された場面写真でも優しい視線を投げかけるマキオ。どこか哀愁を感じさせる背中も、孤高の旅人・スナフキンを感じさせる。窪田は、演じた役どころについて、「過去を背負っていて、岬を来る人たちを監視している」ようだと分析し、「人と違う時空に住んでいるような感じを出したくて演じていましたね」と語る。また、そんなマキオが作品の中でも特にお気に入りのキャラクターだと語るタナダ監督は「ちゃんと傷つき、それでも生きてきた人だからこそ言える言葉を、マキオとして確かに紡げる人、それが窪田正孝さんでした。そんな彼だからこそ、放つ言葉に真実味と優しさが溢れたんだと思います。」と明かしている。


また、久しぶりの共演となる永野さんについて「大人の女性になっていてびっくりした。シイノ役はプレッシャーだったと思うが、また新しい永野芽郁が見れた」と賞賛。劇中で、主人公シイノをやさしく見守るマキオ同様あたたかな視点で永野との共演を振り返った。


▼本編映像


▼映画『マイ・ブロークン・マリコ』 完成報告試写会 

永野芽郁 主演作に感極まり涙、喫煙生活など“全身全霊”の撮影


【物語】

鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。学生時代から父親に虐待を受けていたマリコのために何かできることはないか考えたシイノは、マリコの魂を救うために、その遺骨を奪うことを決心する。「刺し違えたってマリコの遺骨はあたしが連れてく!」。マリコの実家から遺骨を強奪、逃走したシイノは、マリコの遺骨を抱いて“ふたり”で旅に出ることに。マリコとの思い出を胸にシイノが向かった先は・・・


■『マイ・ブロークン・マリコ』

9月30日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー

配給:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA 

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

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