外出したくないとき、自炊したくないとき、無性にピザを食べたくなるとき……こういった際、ネットで検索して宅配ピザをオーダーする人は多いと思います。しかし、各社とも、そのメニュー構成が多彩であるがゆえ、「どこのピザにすべきか?」と悩むことがあります。

「毎日ピザを食べる」という人ならまだしも、大半の人は、前回ピザを食べたときから時間を置いて注文することも多いはず。その際の記憶もすっかりトンでしまっている……なんていうことありますよね。

ふと思い立った際に気軽に注文できるのがありがたい一方、各社の味や個性を思い出せない人も多いかも?
ふと思い立った際に気軽に注文できるのがありがたい一方、各社の味や個性を思い出せない人も多いかも?

 そこで今回は、ピザチェーン大手の『ドミノピザ』、『ピザハット』、『ピザーラ』3社のピザを食べ比べて、各社の個性に迫ります! 各社の差が出やすいようにするため、各社とも「できるだけシンプルなプレーンのピザ」「Mサイズ」「生地はクリスピー系の薄いもの」とし注文しました。それではさっそく食べ比べていきましょう!

3社の中では最も軽め!『ドミノピザ』の「プレーンピザ」

「プレーンピザ(Mサイズ)」の重量
プレーンピザ(Mサイズ)」の重量

 世界各国に1万8千店舗を持つ巨大ピザチェーン『ドミノピザ』。日本上陸は1985年で「日本初の宅配ピザ店」を開業した、日本では宅配ピザの草分け的メーカーです。

 市場を開拓した影響力と美味しさから「どこにピザを頼もうか?」と迷った際、「とりあえずドミノかな」と考える人は多そうですが、今回いただくのは「プレーンピザ(Mサイズ)」(税込1100円)。ウルトラクリスピークラフトでのオーダーですが、今回食べ比べる3社の中では最も小さく、重量も少ない約164g。もちろん、重量は生地によって異なるでしょうし、焼き上がりに際して微妙に誤差が出ることはあると思いますので、大まかな目安として見ておいてください。

「プレーンピザ(Mサイズ)」をいただきます
プレーンピザ(Mサイズ)」をいただきます

 さっそくいただきましたが、ピザソースは3社の中で最も薄く、またチーズも控えめ。その代わり塩味はやや強めで、これがやけにクセになって何ピースでもパクパクいただけます。また、ウルトラクリスピークラフトは確かにかなり薄い仕上がりですが、フニャフニャ感はなくしっかりと芯があり、そして味わいもキッシュの生地のように風味高いものでした。

 3社の中では最も軽めなピザなため、老若男女問わず、幅広い人が好む味わいだと思いました。「お持ち帰り半額」のキャンペーンを実施しており、この場合は半額となる550円(税込)。ランチなどでも気軽にピザを楽しむことができそうです。

ドミノの1.6倍の重量!『ピザハット』の「ベーシックピザ(Mサイズ)」

「ベーシックピザ(Mサイズ)」の重量
「ベーシックピザ(Mサイズ)」の重量

 1958年、アメリカで創業した『ピザハット』。こちらも世界で1万8千店以上を展開し、『ドミノピザ』と双璧をなす巨大ピザチェーンです。『ドミノピザ』同様、「持ち帰り50%OFF」「デリバリー30%OFF」キャンペーンを実施中ですが、何故か今回オーダーした「ベーシックピザ(Mサイズ)」はこのキャンペーンから対象外となっています。「ベーシックピザ(Mサイズ)」より安い値付けのトッピングがあるピザは対象内なのに、何故こうなっているのかは謎です

 さて、「ベーシックピザ(Mサイズ)」を、スペシャルクリスピーでオーダーしてみました。重量を測ってみると約268g。ゆうに『ドミノピザ』の「プレーンピザ(Mサイズ)」の1.6倍です。もちろん、重量は生地によって異なるでしょうし、焼き上がりに際して微妙に誤差が出ることはあると思いますので、大まかな目安として見ておいてください。

「ベーシックピザ(Mサイズ)」をいただきます
「ベーシックピザ(Mサイズ)」をいただきます

 さっそくいただきましたが、生地は『ドミノピザ』のウルトラクリスピークラフトよりやや厚く、食べ応えがあります。このやや厚めの生地に負けないのが、ピザソースとチーズの濃厚な味わい。『ドミノピザ』よりもかなり強めの味である一方、塩味・酸味は控えめです。「アメリカンピザらしい、良い意味でジャンクな味わい」を感じました。ワインなどと合わせていただくのにピッタリかもしれません。

3社の中で最強のパンチ力!?『ピザーラ』の「プレーンチーズピザ(Mサイズ)」

「プレーンチーズピザ(Mサイズ)」の重量
プレーンチーズピザ(Mサイズ)」の重量

 映画『E.T.』の最初のシーンで出てきた「宅配ピザ」に着想を得て1987年に誕生した『ピザーラ』。日本発のピザチェーンですが、巨大メーカーの『ドミノピザ』、『ピザハット』に負けず劣らずの支持があることはご存じの通り。

 さて、『ピザーラ』では「プレーンチーズピザ(Mサイズ)」を、スーパークリスピーでオーダーしてみました。重量を測ってみると約252g。重量的には『ピザハット』に近いですが、重量は生地によって異なるでしょうし、焼き上がりに際して微妙に誤差が出ることはあると思いますので、大まかな目安として見ておいてください。

「プレーンチーズピザ(Mサイズ)」をいただきます
プレーンチーズピザ(Mサイズ)」をいただきます

 さっそくいただきましたが、生地は『ドミノピザ』、『ピザハット』のクリスピー系生地に対して、ややモチモチ感があり、やや強めの小麦感を感じます。また、ピザソースは、トマトの酸味と強い旨みがあり、チーズもかなりコク深いものでした。全体的には3社の中で最もボリューミーな味わいで、ガッツリした味わいのピザを求めるなら筆者は間違いなく『ピザーラ』をチョイスします。

 また、お持ち帰りの場合、8商品限定で「もう1枚無料」になったり、「15%オフ」になるキャンペーンを実施しているので、対象のピザを注文すれば、よりお得に『ピザーラ』の味わいを楽しむことができるはずです。

【まとめ】トータルでのオススメは『ピザーラ』!軽めに食べたいなら『ドミノ』、程よいパンチを求めるなら『ピザハット』

筆者的1位は『ピザーラ』!
筆者的1位は『ピザーラ』!

 というわけで『ドミノピザ』、『ピザハット』、『ピザーラ』3社のピザを食べ比べてみたわけですが、各社とも、味のコンセプトや設計が違うことを前提に考えても、各社の味の傾向や個性がはっきり見えました。

「ピザを食べたい」と思う際はたいてい「ガッツリ系を求める」ことが多いわけで、強い味と適度な価格設定から、トータルでは『ピザーラ』が最もオススメのピザチェーンのように思いました。他方、軽めでありながらも低価格を実現している『ドミノピザ』の手軽さも嬉しい一方、『ドミノ』以上『ピザーラ』未満という、程よいパンチを求める際には『ピザハット』もオススメです。

 これらは、さらにトッピングを乗せていった際にまた印象が変わってくることが考えられますが、同じようにも見えるピザチェーンでも、味の違いははっきりしており、3社とも確実な差別化を図っていることもうかがえました。ぜひ本記事を参考にあなた好みのピザチェーンの味を楽しんでくださいね。

(撮影・文◎松田義人)

宅配をメインとする大手3社のピザ。左からピザーラ、ドミノピサ、ピザハット | 食楽web