9月11日に放送された「日曜日の初耳学」(MBS/TBS系)の「インタビュアー林修」コーナーに、俳優で歌手の菅田将暉が登場。林修を聞き手に、初主演作「仮面ライダーW」(2009年、テレビ朝日系)のオーディション秘話や今後やってみたいことを打ち明けた。

【写真】ジャケット+ジーンズでオシャレな菅田将暉

■導かれるようにオーディションに参加

2008年の「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で1万5338人からファイナリスト12人に選ばれ、高校1年生で単身上京した。そのわずか数カ月後、俳優としてのキャリアの根幹を作ることになる作品と出会う。「仮面ライダーW」だ。

「当時のマネージャーさんとあいさつ回りしていたんです。銀座でちょっと時間が空いて、ぱっと見たら『そこに東映さんがある。行ってみよう』と言われて。ついていったら仮面ライダーのプロデューサーさんがいて、『今オーディションやっていて、明日来てくれたら参加できるよ』と」。導かれるようにして得たチャンスをものにして、史上最年少で主演を勝ち取った。

飛び込み営業の延長線上で受かったようなものですか?」と林先生が尋ねると、菅田も「本当にそうなんです。不思議なスタートでした」としみじみ。

その大役で、仕事への心構えも学んだ。「撮影開始の前日にみんなでご飯を食べながら、『ここから1年、君たち次第でこの長い仮面ライダーの歴史が終わるかもしれない。よろしくな』って言われた時に、初めて感じた責任感…。俺のせいで仮面ライダーが終わるのはダメだよなぁって」と、強烈なプレッシャーを感じたという。

それだけに、学びも多かった。菅田曰く「1年かけて一つの役をつくるっていうのを勉強できたのが良かったと思います」。その経験が「(基礎に)メチャクチャなっている」とも語った。

■「これは今やるべきなんだな、と」

キャリアを重ね、2013年に主演映画「共喰い」で第37回日本アカデミー賞新人賞を受賞。映画「アルキメデスの大戦」(2020年)、「糸」(2021年)、「花束みたいな恋をした」(2022年)で3年連続日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞という偉業も成し遂げ、日本を代表する主演級俳優となった。

公開中の主演映画「百花」では、認知症にかかり記憶を失っていく母親に向き合う息子を演じた。この作品にも、導かれるものがあったという。

「ちょうど結婚を考え始めた時期でもあったり、うちのおばあちゃんの記憶があいまいになったりということを初めて体感して、会うたびに感じるものがある中でこのオファーをいただいて、これは今やるべきなんだな、と。新しく生まれてくる命と、命の最後の燃え方みたいなものを両方見させてもらっている今の時期に“これをやる”というのが大事だなと思いましたね」と、当時の思いを語った。

林先生感服「とにかく頭がいい」

最近は「企画の出し方や脚本の作り方を見学している」と語る。林先生に「いずれは作品のプロデュースに関わりたい?」と問われると、「やらなきゃなと思いました」ときっぱり。

「(スタッフが)見えないところで必死に準備してくれていることも知っているし、『いろいろ考えたけど、今はこれしかできない』というのも分かるけど、その“諦め”は“いろいろ試した人の諦め”。だから『俺も試させてください』っていう気持ちに毎回なっちゃう」と、プロデュース側の視点を持ちたいと考えるに至った理由を説明。「1本は(作品を)撮ってみたいですね」と、改めて夢を打ち明けた。

インタビューを終えた林先生は、菅田の印象を「とにかく頭がいいです。実際に経験したことと、理論的に分かっていることを区別して自分の中で理解してこうという。普通のスターじゃなくて大スターになっていくんでしょうね」と驚きと期待を持って語った。

「日曜日の初耳学」に俳優・歌手の菅田将暉が登場!/ (C)MBS