チャンピオンズリーグ(CL)のグループD第2節、マルセイユvsフランクフルトが13日にヴェロドロームで行われ、アウェイのフランクフルトが0-1で勝利した。なお、フランクフルトのMF鎌田大地は88分までプレー、MF長谷場誠はフル出場した。

マルセイユトッテナムに善戦しながらも後半序盤のムベンバの一発退場が響き、最終的に敵地で0-2の敗戦スタートとなった。それでも、開幕無敗を継続するリーグ・アンではリールとのホームゲームを2-1でモノにし、きっちりCL敗戦からのバウンスバックを果たした。今季CL初勝利を狙ったこの一戦では、サスペンション明けのサンチェスやパイエ、コラシナツといったベテランが起用された。

一方、ホームでスポルティングCP相手に0-3の完敗スタートとなったフランクフルト。さらに、ブンデスリーガでは再びホームでヴォルフスブルクに0-1で敗戦を喫し、厳しい公式戦2連敗となった。連敗ストップを期して臨んだこのアウェイゲームでは、鎌田に加えて長谷部を今季スタメンで起用。並びを[3-4-2-1]に変更した。

フランクフルトの布陣変更によってミラーゲームの形となった試合は、立ち上がりから球際でバチバチとやり合うオープンな展開に。開始数分は母国凱旋のコロ・ムアニを起点にアウェイチームが押し込むが、時間の経過とともにホームチームがペースを掴む。

ヌーノ・タヴァレスの左サイドを起点にサイドで優勢を保つと、12分にはボックス内でパイエの大きなトラップに反応したサンチェスが右足を振るが、これは惜しくもサイドネットを叩いた。

前半半ばから終盤にかけてはボールを握って押し込むマルセイユ、堅守速攻で応戦するフランクフルトという構図の下で拮抗した展開に。その中でボランチに入った鎌田は低い位置でボールを受けながらビルドアップに絡みつつ、20分過ぎには右サイドからの正確なクロスでチャンスを創出。長谷部は細かいポジショニングと的確なコーチングでラインを統率しつつ、パイエやサンチェスといった技巧派アタッカー相手に駆け引きの部分で譲らない。

共に決定機まであと一歩という状況が続いたが、フランクフルトワンチャンスを生かして均衡を破る。43分、自陣でのリスタートからロングボールを前線に入れると、セカンドを回収したゲッツェが前線の味方にラストパスを供給。これをカットしようとしたマルセイユMFロニエが触ったボールがボックス右に走り込むリンドストロームへの絶妙なワンタッチパスになると、デンマーク代表MFが冷静にGKとの一対一を制した。

やや幸運な形でリードを手にして試合を折り返しフランクフルトは、後半も集中した入りを見せる。54分には鎌田の身体を張った前への運びから決定機。ボックス右に抜け出したリンドストロームが豪快に右足を振るが、このシュートは惜しくもクロスバーを叩いた。

流れを変えたいマルセイユは60分、パイエ、ジェルソン、サンチェスを下げてルイス・スアレス、アリ、ウンデルと前線3枚を総入れ替え。さらに、足を気にしていたバイリーを下げてゲンドゥージを投入し、さらに前がかる。

すると、この交代によって推進力を増したホームチームは続けて決定機を創出。66分にはスアレスのボックス左への侵入からの高速クロスをファーで受けたロニエがすかさず右足を振るが、これはGKトラップがセーブ。さらに、71分にはウンデルの右サイドからの折り返しがゴール前でフリーのスアレスに渡るが、ここはうまくミートできない。

後半半ばを過ぎて耐える時間帯が続くフランクフルトは、ゲッツェ、リンドストローム、ヤキッチを下げてローデ、チャンドラー、ボレと守備的な選手を続けて投入。そういった中、79分には鎌田に大きな見せ場。ハーフウェイライン付近でコロ・ムアニのスルーパスに完璧なタイミングで抜け出すと、そのままボックス付近まで運び冷静にGKとの一対一を制した。だが、2戦目でのCL初ゴールかに思われたこのプレーはVARによるオフサイド判定で無念の取り消しとなった。

この直後にもゴール前でチャンスがあったものの、GKパウ・ロペスに阻まれた鎌田は88分にコロ・ムアニとともにお役御免に。一方、長谷部は試合終盤の相手の攻勢に晒された中、身体を張ったシュートブロックなど、プレー強度を落とすことなく最後までマルセイユ攻撃陣の前に立ちはだかった。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、長谷部の奮闘に鎌田の要所での存在感も光った昨季EL王者が敵地でマルセイユを撃破し、クラブ史上初となるCLでの白星を手にした。

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