インドでゾウが飼育員に殴られている2本の動画を見たポール・マッカートニーが、PETAインドと協力し、インド政府にこのJeymalyatha(ジェイマリヤーサ)という名前のゾウの救済を求める手紙を送付した。

 ポールは、「1960年代にインドを旅行して以来、私はインドスピリチュアルな場所として考えてきました。インドの文化としての動物への愛情に感銘を受けました。国家遺産であるゾウをインドが尊敬していることは知っていますが、動物に対する残酷な行為は、どこでも起こっており、それはインドでも同じです。その国の価値観を反映するのは、その残酷な行為にどう対処するかということです」と手紙に書いている。

 手紙は、「Jeymalyathaが十分すぎるほど苦しんだということ、そして彼女がこの世で過ごす残りの時間は、虐待した調教師から離れ、リハビリをしながら、同族たちと共に過ごすのがふさわしいということに同意していただけると信じています」と続いている。

 ポールとPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)は当局に対し、このゾウをすぐに評判の良い保護施設に移すよう求めている。PETAインドは、インド当局に獣医学的検査報告書を提出し、検査官の目の前で、Jeymalyathaの現在のハンドラーが、彼女の皮膚にペンチを使っていたことを指摘している。

 ポールは長年ヴィーガンのライフスタイルを推進し、動物の安全を訴えてきた。2020年の78歳の誕生日にはPETAと協力し、『Glass Walls』(ガラスの壁)と題された同団体のの動画で、動物の屠殺場がいかに恐ろしい状況であるかを紹介した。当時彼は、「ですから今年は、私がPETAのために司会を務めた“Glass Walls”というビデオをファンの皆さんに見ていただけるよう強く勧めます。“もしも食肉処理場の壁がガラスだったら、誰が肉を食べたいなんて思うでしょう?”ということです」と、PETAのウェブサイトにメッセージを寄稿した。

ポール・マッカートニー、虐待されているゾウを保護するようインド政府に求める