札幌ドームの敷地内でクマの出没情報があり、17日から4連戦が行われる日本ハムの関係者は警戒を強めている。

体長1.5メートルのヒグマが目撃されたのは15日。敷地内の斜面で痕跡も発見された。まだクマが近くにいる可能性もあり、猟友会が銃を構え、警察とともに周辺を捜索。見通しをよくするために草刈りを実施し、ドーム周辺の移動には厳重注意を呼びかけている。

さすがにクマがドーム内に侵入することはないだろうが、プロ野球では思わぬ動物の出没によって、試合が中断するケースがあった。ここ10年の「動物出没アクシデント」を振り返ってみたい。

【関連記事】元レッドソックスの沢村を巨人が「獲得に乗り出さない理由」とは


◆カラス対ハト
(2013年5月5日、西武-日本ハム西武ドーム

 観客の視線はグラウンドでなく「空の戦い」に注がれた。4回裏2死、ドーム天井付近でカラスに襲われたハトが二塁後方に落下。動かないハトがスタッフによって片付けられ、試合が再開。すると4回裏終了時には、またもカラスがハトを襲撃し、三塁線付近に落下。広範囲に羽根が舞い落ちる自然界の壮絶バトルに、野球どころではなく、場内は騒然となった。

イタチ
(2013年8月31日、阪神-広島=甲子園

5回表の直前、甲子園イタチが出没。アルプス席あたりから左翼の芝の上を走り、三遊間を通って、三塁側ベンチ付近に消えた。マウンドにいた阪神藤浪は笑顔で見守り「かわいかったので許してあげましょう」。動揺もなく、6回1失点の好投で高卒ルーキー10勝の快挙を達成した。

◆魚の死骸
(2016年5月8日、阪神-ヤクルト甲子園

6回裏、左翼付近に不審な物体が落下。大きさ約25センチの死んだ魚で、甲子園の上空を飛んでいた鳥が獲物を吐き出して胃の中から落としたものとみられる。スタッフが片付けたが、左翼周辺には強烈な腐卵臭が漂った。数メートル先で守っていたヤクルトバレンティンは「耐えられないニオイ」と悲鳴を上げていた。

◆野鳥100羽超
(2017年8月13日、楽天-西武=コボパーク宮城)

仙台の夜空に野鳥が来襲。8回裏、100羽以上が群れをなし、地面すれすれに旋回し続けた。西武野手陣は身をかがめて、危険を回避。スタッフが笛を吹いたり、追いかけても鳥の群れはいなくならず、球場内の照明を落として、ようやく姿を消した。約30分後に試合は再開されたが、今度は降雨の影響でコールドとなる珍事だった。  

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

札幌ドーム付近でクマ出没危険! 魚、イタチ…プロ野球「動物乱入」アクシデント集