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ブガッティSUV計画は見送り

日常的な使用に焦点を当てたブガッティの新モデル計画が、棚上げされたようだ。

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このモデルは、ブガッティが昨年リマックと合併する前に、前社長ステファン・ヴィンケルマンによって提案されたものである。SUVまたは4ドアGTとして、同社初の電動モデルになると期待されていた。

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もしブガッティSUVを作るとしたら、こんな姿になっていたかもしれない。(予想レンダリングCG)    AUTOCAR

また、ブガッティの前オーナーであるフォルクスワーゲン・グループ傘下の他ブランドと、コンポーネントを共有することも示唆されていた。

このモデルについて当時のヴィンケルマン社長は、「日常的に使われるクルマ」であり、ハイパーカーのシロンとは「異なるスタイル」であると同時に「異なる使命」を持つと述べていた。さらに、伝統的なW16エンジンではなく、電動パワートレインの搭載をほのめかす発言も見られた。

しかし現在、ブガッティのデザイン・ディレクターであるアヒム・アンスハイトは、そうした動きがブランドの価値を落としかねないという懸念をAUTOCARに明かしている。

「わたし達は常に、2番目のモデルラインをどのようなものにするか、考えてきました」とアンスハイトは語る。しかし、ブランドのロゴを売り払うような行為は踏みとどまったという。

「もし、日常的に使えるセカンドモデルを出すとしたら、会社のルーツを忘れないこと、あるいはより高級なものを作ること、このバランスを大切にします。つまり、(セカンドモデルの)販売ボリュームを少し増やすのであれば、その分、エクスクルーシブなものも作るべきです。そうすれば、コアプロダクトを守り、バランスを取ることができるのです」

閉鎖的で限られた人にしか乗ることができないというエクスクルーシブな要素は、ブガッティが大切にしているものである。先日発表された新型ミストラルは、ハイブリッドパワートレインに移行する前のW16エンジンを搭載する最後のモデルであり、99台のみの限定生産となる。


ブガッティ「SUVは作らない」 ブランド価値に影響 限定的な超高級車に注力か