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(写真:PIXTA)

9月5日静岡県牧之原市の幼稚園で3歳の女児が送迎バスに置き去りにされ死亡した痛ましい事件。そのわずか11日後、またもバスの車内に子供が閉じ込められる事件が発生した。

沖縄タイムスによると、沖縄県糸満市は9月22日、同月16日に小学生1人が市内周遊バスの車内に置き去りになったことを公表したという。

小学生を乗せたバスは夕方5時ごろに発着点の北波平営業所に到着。その際、運転手が乗客の有無を確認せずに施錠してしまったというのだ。小学生は自ら窓を開けて下車し、近くにいた別の運転手に保護された。市と受託会社は保護者に謝罪したことも報じられている。

気象庁によると16日の那覇市の最高気温は31.7度。那覇市の近くに位置する糸満市もこれに近い温度まで気温が上がったと考えられます。川崎幼稚園の事件が起きた日の牧之原市の最高気温は30.5度だったことをふまえると、年齢が違うとはいえ一歩間違えれば同じような悲劇が繰り返されていた可能性があるのです」(全国紙記者)

川崎幼稚園の事件は、園児のバス降車時の車内点検や園内での出欠確認が徹底されていなかったことなどが原因で起きたとみられている。糸満市の事件も、乗客の有無の確認不足が原因のようだ。短期間で繰り返される子供の閉じ込めに対し、SNS上でも怒りの声が相次いでいる。

《いい加減にしてくれ》
《もはや言葉も出ないよ…子供に携帯かgps持たせるなどして自衛するしかないな。》
《つい先日あったばかりだろ なんの教訓にもなってなくて草》
《あれだけニュースに取り上げられて警鐘をならされたヒヤリハットから何も学ばないなんて…》
《ヒューマンエラーは起こるものであるという前提には立っているんだけど、とはいえね、とは言えさ、この間事故があったばかりでしょう》

どんなバスでも子供の閉じ込めが起こる可能性があることを示した糸満市の事件。それだけでなく“車内閉じ込め”の新たな危険性をも浮き彫りにしている。

川崎幼稚園の事件の後、子供が車内に閉じ込められた場合の対策として“クラクションを鳴らして助けを求めることを教えよう”という動きがSNSを中心に広まった。実際に、園児にクラクションを鳴らさせる訓練を行った幼稚園もある。

実は、今回の事件でも閉じ込められた小学生は携帯電話で連絡をとった母親の指示で、クラクションを鳴らしていたという。しかし、誰も気付かなかったため、窓から脱出することになったというのだ。

糸満市で発生した閉じ込めは、クラクションを鳴らしても“誰も気づかなければ助けは来ない”そんな自衛の限界をあぶりだすことになったのだ。SNS上では、そもそも閉じ込めが起こらないための対策を求める声がより一層強く寄せられている。

《クラクション鳴らす訓練する前に運転手とかの意識改革とかすんのが先やったやろ》
《この子がクラクション鳴らしたのは偉かったし脱出できてよかった、けどクラクション鳴らす訓練してもダメならば、もっともっと対策が要る》
《クラクションを鳴らせば必ず誰かが気づくとは限らない だから結局は、目視で最終確認するのが大事なんだろうなぁ。。》
《なぜ点検もしないで閉めるの? まだ静岡のことがあってすぐなのに、全然生かされてない クラクション鳴らしても気づかれないのなら、もっといつでも有効な対策を考えないと》