UFFAネーションズリーグ(UNL)のグループA・グループ3第5節、イタリア代表vsイングランド代表が23日に行われ、ホームのイタリアが1-0で勝利した。

ここまで1勝2分け1敗でグループ3位につけるイタリアは、逆転での準決勝進出に向けホームでグループリーグ2勝目を狙った。マンチーニ監督は、この試合で[4-3-3]から[3-5-2]に布陣を変更。GKドンナルンマ、ボヌッチやジョルジーニョ、バレッラと主力を起用したほか、2トップはラスパドーリとスカマッカの元サッスオーロコンビとなった。

一方、ここまで2分け2敗の未勝利で最下位に沈むイングランドは、今節敗れればグループB降格となる崖っぷちの状況だ。敵地で勝ち点3必死の重要な一戦でサウスゲイト監督は、守護神ピックフォードフィリップスら負傷で不在の一部選手を除きベストメンバーを起用。ケインやライス、スターリング、サカが起用されたほか、久々復帰のダイアーウォーカー、マグワイアと共に3バックに入った。

共に3バックで臨んだ中、立ち上がりはホームチームの時間帯となる。イングランドのビルドアップに対して、積極的に圧力をかけていくと、5分には最初の決定機。左に流れたラスパドーリが上げたクロスをファーで競り勝ったスカマッカがヘディングシュートを枠に飛ばすが、これはGKポープの好守に遭う。

立ち上がり以降はイングランドが徐々に盛り返して試合は拮抗した展開に。互いにビルドアップの局面で苦戦が目立ち、サイドや中盤でボールを失う場面が頻発。時おり相手のミス絡みでボックス付近まで運ぶ形を作り出すが、なかなか良い形でフィニッシュへ持ち込めない。

とりわけ、攻め手がないイングランドはセットプレー以外ではほとんど形を作れず、ケインを筆頭に前線の選手はフラストレーションを募らす。それでも、イタリアも徐々に攻め手を欠いたことで、ゴールレスでの折り返しとなった。

両チームの選手以上にサンシーロに集まったサポーターがフラストレーションを募らせる低調な前半を経て、試合は勝負の後半へ。互いに後半も同じメンバー、布陣でスタートする。

後半はより低調だったイングランドが勢いを持った入りを見せる。いずれもカウンターの形からスターリングケインとボックス付近まで運んでフィニッシュのシーンを作り出した。

しかし、時間の経過と共にイタリアが押し返していき、前半同様に試合は膠着。その流れで先に動いたのはイタリア。63分にスカマッカ、バレッラを下げてニョント、ポベガをピッチに送り込む。

すると、この交代で試合に流れが生まれたか、ホームチームにゴールが生まれる。68分、最後尾のボヌッチからの正確なロングフィードに反応したラスパドーリが自身の頭上を越えたボールを芸術的なトラップで足元に収める。そして、ボックス左での切り返しでDFウォーカーを外すと、見事な右足のコントロールシュートをゴール右隅に突き刺した。

イタリアの10番にゴラッソを決められて崖っぷちに立たされたイングランドは、失点直後にウォーカーとサカを下げてショーとグリーリッシュを同時投入。この交代で[4-2-3-1]に並びを変更した。

これで徐々に相手を押し込むことに成功したイングランドは77分、ボックス右でボールを受けたケインが続けてシュートを枠に飛ばすが、ここはGKドンナルンマの好守に阻まれて、早い時間帯の同点ゴールとはならず。

一方、徐々に守勢を強いられるホームチームは殊勲のラスパドーリに代えてガッビアディーニ、試合終了間際にはフラッテージ、エメルソンの投入で試合をクローズにかかる。

試合終盤はここまでで初めてオープンな攻防に。その中でイタリアはガッビアディーニ、ディ・マルコイングランドではベリンガムが決定機に絡んだものの、最後までゴールは生まれぬままタイムアップ。

ラスパドーリの芸術的なゴールを含め試合を通して優勢を保ったイタリアがウノゼロでの勝利を飾り、ドイツを抜いて2位に浮上。26日の最終節では2ポイント差で首位のハンガリー相手に逆転での準決勝進出を狙う。

一方、サウスゲイト監督の無能さを証明するような低調な内容で敗れたイングランドは、最終節を前に最下位が確定し、屈辱のグループB降格となった。

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