9月26日(月)、放送中の連続テレビ小説「ちむどんどん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)が最終週を迎える。同番組は2022年に本土復帰50年の節目を迎えた沖縄を舞台に、ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロイン・比嘉暢子と、その家族の物語。最終週を前に、暢子を演じる黒島結菜からインタビューコメントが到着。撮影を振り返っての感想や兄妹を演じた竜星涼川口春奈上白石萌歌らとの関係性、沖縄への思いなどについて語った。

【写真】なんて鮮やか...!琉装が美しい“暢子”黒島結菜

■「ちむどんどん」は忘れてはいけないことがたくさんつまっていた作品

ーー準備期間も含めると約1年間に渡る「ちむどんどん」の撮影が終わり、ついに第25週(最終週)の放送直前になりました。今のお気持ちはいかがでしょうか?

振り返ってみると、大変だったこと、楽しかったこと、いろいろなことがあった1年間でしたが、あっという間でした。「ちむどんどん」は、食べることの大切さ、命のありがたみ、戦争の記憶など、今、世界中が大変な時期だからこそ忘れてはいけないことがたくさんつまっていた作品だと思います。私の地元・沖縄の家族の話で、みんなでおいしいものを食べると幸せになれる、日々の何気ないものの大切さを私も改めて気づかされました。

また、暢子を演じてきて、「ちむどんどんすることが一番大切」と感じました。今の時代、先のことを考えて不安な時もあるけれど、自分が何に一番心がおどるか、何にわくわくするか、何にときめくかを大切にしていきたいです。視聴者のみなさまにもこの気持ちが伝わったらうれしいです。

■暢子は“ありがとう“と“ごめんなさい“を言えるキャラクター

ーー撮影を経て、黒島さんご自身に変化はありましたか?

撮影期間中は、暢子の前向きで明るくて、“ありがとう“と“ごめんなさい“を言えて、周りのみんなに愛されている役柄がひっぱってくれました。今までの私自身は人見知りだったのですが、暢子のキャラクターの力を借りて、共演者やスタッフのみなさんとも楽しく過ごすことができました。家族といるとき、友達のいるときなど、過ごすシチュエーションによって違う面が人それぞれあると思うのですが、自分にはこんな一面があるのか、ということをこの1年間で知りました。暢子として過ごしてきた自分のことがとても好きだったので、撮影が終わった今は、さみしいです。

■印象的なシーンは?

ーーこれまでの放送で印象に残っているシーンやその時の裏話を教えて下さい。

第90回の、暢子と和彦の披露宴のシーンです。家族、鶴見やフォンターナの皆さん、これまで暢子と和彦がお世話になってきた人たち全員が大集合しました。大好きな人たちが目の前にいるのがうれしかったです。みんなが客席で楽しそうに話している様子を高砂から見ていて、幸せな気持ちになりました。また、初めて琉装を着ました。衣装合わせで何着か試着したのですが、実際に放送で着ていたピンクと黄色の衣装がとてもきれいでした。撮影現場でみなさんに「きれいだね」「本日はおめでとうございます」と言われて、うれしくて恥ずかしい、不思議な気持ちになりました。

ーー比嘉家の4兄妹の思い出を教えて下さい。

兄妹のみんなとは、昨年(2021年)12月の沖縄ロケで仲良くなりました。他の撮影現場では共演者のみなさんと自分のことをオープンに話す機会は多くないのですが、「ちむどんどん」では、撮影の合間に仕事のことからプライベートまでたくさん話しました。合間で一緒に過ごした時間のおかげで生まれた4人の仲の良さと温かい雰囲気が、第11回で、子役から成長した兄妹たちを描くシーンに活きたと思っています。比嘉家の兄妹たちとは、きっとこれからも定期的に集まったりできる関係性が築けたなと思います。

ーー黒島さんの地元・沖縄への今の思いはいかがでしょうか。

地元の方々が喜んで下さって、私以上に「ちむどんどん」への思いが強い方がたくさんいて、うれしかったです。やんばるを盛り上げるイベントが企画されていたり、地域が盛り上がったりしている様子を見て、ドラマの影響力に驚きました。これからも沖縄の方々が前向きに頑張れる、何か手助けになれればいいなと思っています。

ーー第25週(最終週)にむけて、メッセージをお願いします。

暢子や比嘉家のみんなの人生には、まだまだ山あり谷ありでいろいろなことが起こります。新たなトラブルだったり、改めて思い直さなくてはいけないことがあったり、毎日、これからどうなるんだろうという出来事がある1週間ですが、全て楽しんでいただけたらうれしいです。

黒島結菜/(C)NHK