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 巨人は23日の中日戦(バンテリンドーム)に9ー3と勝利。3位をがっちり死守し、目指すCSに向けまた一歩前進した。

 この日は先発左腕の井上温大(21)が6回7安打3失点でプロ初勝利。チームでは1シーズン8人目のプロ初勝利というプロ野球新記録となった。

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 4度目の先発チャンスでようやく、勝ち星にたどりついた。励まし続けた桑田投手チーフコーチも「スピードで勝負、コントロールで勝負、というところの使い分けが、だいぶできるようになってきた」と成長を認めた。

 懸命に腕をふる井上を打線も援護した。4番の中田が一発を放てば、「2番・遊撃」で先発した坂本も3安打の猛打賞。プロ通算178度目の猛打賞を記録し、これは福本豊(阪急)、松井稼頭央(西武)に並ぶ5位タイの記録となった。通算安打数も2201に伸ばした。

 初回に中前打を放つと、2回は1死二、三塁の好機に右前適時打をマーク。6回にも中前適時打を放つなど、4打数3安打2打点。本来の持ち味の勝負強いバッティングで若き左腕をアシストした。

 チームに貢献する一方で自身が起こした「女性問題」が尾を引いている。

この影響でささやかれているのは「少なくとも今シーズン中はヒーローになってもお立ち台に上がるのは難しいのではないか」(放送関係者)。

 騒動後は、球場によっては坂本の打席時にブーイングが起きるなど、「余波」が収まっていない。これまで応援してきたファンの反発もあり、慎重な取り扱いにせざるをえないという。

 また今季まで長く務めたキャプテンの座も交代が有力だ。今年で8シーズン目、阿部(現作戦兼ディフェンスチーフコーチ)と並ぶ歴代最長を誇ってきたが、その役割もいよいよ生え抜きの若手が担うこととなりそうだ。

 「今年で待望のレギュラーを確実にした吉川が最有力候補ではないでしょうか。これまではチームのまとめ役に消極的な面もありましたが、今季は坂本が故障で不在の時期にも責任感を見せるシーンがたびたびあった。岡本も候補でしょうが、4番とキャプテンは荷が重い。吉川が順当でしょう」(同)

 高い守備力でも評価されている、リードオフマンの吉川の就任が有力視されている。

 CS目指してぎりぎりの戦いを続ける中、来季に向けてのチームの「勢力図」も刻一刻と変化しているようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨人 坂本にささやかれる「お立ち台禁止令」と「新キャプテンの名前」