俳優の横浜流星9月27日、都内で開催された映画「線は、僕を描く」(10月21日[金]より全国公開)の完成報告会に、清原果耶、細田佳央太、江口洋介三浦友和、小泉徳宏監督と共に出席。共演者の印象を語り合った。

【写真】肩出しドレス姿を披露した清原果耶

本作は、2020年「本屋大賞」3位などを受賞した砥上裕將の青春芸術小説(講談社文庫)が原作。巨匠・篠田湖山(三浦)に声をかけられて水墨画と出会い、学び始める主人公・青山霜介(横浜)は、白と黒だけで表現される水墨画に戸惑いながらも魅了され、深い悲しみに包まれていた世界に変化をもたらしていく。

■感銘を受けました

水墨画と向き合った感想を、横浜は「墨と水と筆と紙だけで、こんなにも美しい絵が広がることに感銘を受けました。書いている時は自然や自分と向き合うことができ、水墨画をとおして大事なことに気づけたので、本当に幸せな時間でしたね」と語る。

同作品のために1年間水墨画を習っていたという横浜について、江口は「映画の中でも自分で書いていたので、部屋中に飾られていたのは彼が書いた物なんですよ。そういう物ってスタッフや技術さんが用意するじゃないですか。だから、本当に水墨画にどっぷり浸っていましたね」と明かした。

■コンビニ袋を持って来るんですよ

また、共演者の印象を聞かれ、清原の印象について横浜は「年下なんですけど、下としてリスペクトしています。心があって、すさまじい集中力を持っていて、信頼の置ける方です。3年前に共演させてもらったんですけど、心が大きくなり、たくましくなった彼女を見て、刺激をたくさんもらいました」と絶賛。

これに対し、清原から見た横浜の印象は「この数年でたくさんの経験を積まれて、あの頃より背中が何倍も大きく見えました。現場を引っ張っていく感じはすごかったです」とのこと。これに横浜は「ありがとうございます」と笑顔を見せた。

さらに、三浦から見た横浜の印象は「原作と脚本を読んだ後に、霜介が横浜くんって聞いた時は、都会的すぎる、二枚目すぎる、ナルシズムを楽しんでいるんじゃないかと思ったので『ちょっと違うかもな』って感じたんです」と打ち明ける。

「しかし、これは会った時に偏見だったことに気付かされて。横浜くんは現場に、台本や携帯をいれたコンビニ袋を持ってプラプラ来るんですよ。毎日それで来るから『バックないの?』って聞いたら『これ(コンビニの袋)です』って言われましたね。偏見を持っていて失礼しました。素晴らしい俳優であり男だなと思います」と称賛。横浜は「その偏見を覆せて良かったです」と安堵していた。

◆取材・文=大野代樹

横浜流星が映画「線は、僕を描く」完成報告会に登壇/撮影:大野代樹