ベッドで眠っていた2歳男児がネズミに頬を噛まれたという衝撃的なニュースがイギリスより届いた。男児の叫び声を聞いた母親が部屋に向かうと、枕には血が広がっており「まるでホラー映画のような光景だった」と母親は当時を振り返っている。『Metro』などが伝えた。

事故が起きたのは英リバプールウォルトンで、被害に遭った2歳男児はベッドで眠りについていた。男児の母親は別の部屋で赤ちゃんに授乳していたのだが、静かに寝ていた息子が突然泣き叫んだという。母親が急いで駆けつけると息子の顔から出血しており、枕に真っ赤な血痕が残っていた。

「まるでホラー映画のようでした。今でもトラウマです」と当時を振り返る母親は、目の前の光景にショックを受け膝から崩れ落ちたという。何が起きたのか分からずパニックになる母親だったが、目の前を走り去るネズミの姿を目撃した。そこで「息子はネズミに噛まれたんだ」と理解した母親は、すぐに近くの病院へ駆け込んだ。同院が残したメモが公開されており、そこには「今朝、自宅でネズミに複数か所を噛まれた。アルダー・ヘイ小児病院(Alder Hey Children’s Hospital)の形成外科と感染症科へ紹介状を書いた」と記されていた。

男児は感染症などの危険があったが、幸いにも深刻な状況にはならず現在は回復したと報道されている。しかし家にいた4歳のきょうだいもネズミが走り去る姿を母親と見ていたと言い、家族みんながすっかりトラウマになってしまった。

母親は個人情報は明かしたくないものの、注意喚起をしたいという思いで事の詳細を公表しているという。現在は一家で引っ越しており、別の場所に住んでいる母親は「あの日以来、ネズミが走り回っている音が聞こえるようになってしまったので、もうあの家には戻れないんです。他の家族にも同じ経験をしてほしくないので、どうにかしてほしいですね」と明かした。

母親は今回の件を地元の国会議員であるダン・カーデンさん(Dan Carden)に訴えると「議員生活の中で最も恐ろしい出来事の1つだ」とダンさんは話し、リバプール市議会に問題提起して早急に害獣駆除をするように取り計らった。

男児の家族と対面したダンさんはこう語っている。

「一家はトラウマを抱えていました。今回のようなことが起こるなんて信じられません。一家は清潔で快適な家に住んでいますが、この地域は多数の害獣による被害が起きているのです。」

「誰一人としてネズミの心配などする必要はないはずですが、私の選挙区内ではあまりに多くの人が心配せざるを得ない状況になっています。同市の多くの場所で害虫害獣問題が起きており、公衆衛生上の危機と言わざるを得ない状況です。」

ダンさんは議会と水道局に対しネズミ問題を最優先に取り組むように掛け合っているそうで、「今こそ、この問題に総力を挙げて取り組むべきです。毒餌を市内の排水路に設置し、害虫害獣駆除に人員を割くのです。長年の構造的な問題を解決するために、政府からの投資も必要となります」と具体的な対策も明かした。

今回の事故後に市職員が問題の家を訪れて近くの路地や排水口に毒餌を置いた結果、排水口から侵入していることを突き止めたという。市議会によると毎年市内の600~700か所に毒餌を設置していると言い、路地に門を設置したり、ロック可能な蓋が付いたゴミ箱の導入により被害報告は着実に減少しているそうだ。

またリバプール市は地下のゴミ箱にゴミを集める「地下スーパービン(underground super-bins)」のシステムを導入する予定で、このシステムにより害虫害獣問題はさらに減少傾向になると見込んでいる。

ちなみに先月には、10歳女児が就寝中にクモに噛まれ、脚が一時麻痺して顔に穴が空くというショッキングなニュースが話題を呼んでいた。

画像は『Metro 2022年9月24日付「Rat bites sleeping toddler on his face leaving ‘horror movie’ scene in bedroom」(Picture: Liverpool Echo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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