ダイアナ元妃の人生をたどるドキュメンタリー映画『プリンセス・ダイアナ』より、プライバシーを守ることを第一に選び、正々堂々とマスコミに立ち向かった伝説のスピーチ映像が解禁された。

【動画】9月28日は「プライバシーデー」 ダイアナ元妃がマスコミに立ち向かった伝説のスピーチ映像

 本作は、世界中で大フィーバーを巻き起こし、日本でも高い人気を誇ったダイアナ皇太子妃のドキュメンタリー映画。歴史に残る結婚式、子供が生まれた日、離婚にまつわるスキャンダル、AIDSの子供を抱きあげる姿、そして彼女が亡くなった日…。むきだしの映像がダイアナ皇太子妃の人生を物語る。

 9月28日は「プライバシーデ―」。日本で初めてプライバシーが争点となった裁判が行われ、プライバシー侵害を認められた日である。SNSが普及する以前にも、一般人よりもプライバシーが守られにくい公人だったが、ダイアナ妃にはほぼプライバシーなどなかったと言っても過言ではないほど、365日24時間、外にいても家にいてもマスコミに付け狙われていたことが本作でも十二分に描かれている。しかしダイアナ妃はマスコミに勇気をもって立ち向かい、自己の幸せを確立しようと正々堂々と戦っていたことも映画では映し出される。

 解禁となる映像は1993年チャリティーイベントに参加したダイアナのスピーチ。黒いスーツに身を包んだダイアナは「12年前、公人としての生活が始まった時、行動に関心を持たれることは覚悟していました。しかし、ここまで過度の注目は予想外でした」と慎重に話し始め、「今予定されている公務を終えたのちは、公人としての生活を縮小していくつもりです」と、これまでとは異なる方法で公務を果たしていくことを宣言。私的な時間を増やしたいと語りつつ、「今後も2人の息子を何より優先させることは変わりません」と子煩悩な母親としての姿も垣間見える。そしてスピーチの最後には“愛の人”と呼ばれる彼女らしく、「人生における最もつらかった時期も、皆さんの愛と思いやりが私を支えてくれました。そのことを心から感謝しています」とわずかな微笑みを見せ、大衆に大きな感謝を伝えて締めくくっている。

 スピーチの前年にチャールズ皇太子との別居を発表していたダイアナ。夫婦の不仲報道がさらに過熱する中、この頃すでに離婚を決意し王室を離れる覚悟を持っていたという彼女は臆せず公務縮小の声明を出し、一人の人間として、そして息子たちのプライバシーを守ることを第一に選んだ。彼女の勇気ある選択はマスコミや世間からどのように捉えられたのか…?

 また本作を一足先に鑑賞した著名人からも感動の声が到着。美容家のIKKOは「運命に翻弄された悲しきプリンセス、ダイアナ。枯れるほど流しただろう涙を無償の愛に変え、世界中の人々に与え続けた彼女は真に美しい女性だった」とコメント。

 女優のMEGUMIは「自分らしく生きる事を貫きたかっただけなのに。ダイアナ妃の心中を想像すると、こんな言葉が聞こえてきます。誰が彼女を殺したのか? 本当の敵は誰なのか? 同様の事件が多く起きる現代で、改めて考える、大きなキッカケとなる作品でした」と語っている。

 タレント・女優のYOUは「彼女の美しい瞳が見るべき景色、伸びやかに駆け回るべき世界、それを尊んでいたはずの民衆が、それを、終わらせてしまった。この記録が色褪せる世界には、尊さなど存在すらしないだろう。尊い教示にしなければ」と言葉を寄せた。

 映画『プリンセス・ダイアナ』は9月30日より劇場公開。

 著名人のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文(五十音順)>

IKKO(美容家)

 運命に翻弄された悲しきプリンセス、ダイアナ。枯れるほど流しただろう涙を無償の愛に変え、世界中の人々に与え続けた彼女は真に美しい女性だった。真実の愛を教えてくれたダイアナ妃に心を込めて。

■SHIHO(モデル)

 英国王室、マスコミ、国民に翻弄される中で、逞しく自分の生きる道を探しぬく彼女の生き様がリアルに感じられるドキュメンタリー。喜びと悲しみが入り混じる怒涛の人生、全ての人を魅了する光り輝く個性、そんな目が離せない彼女のラストシーンは、胸が締めつけられて涙が止まらなかった。

ハリー杉山(タレント)

 25年前のあの夏の夜。世界が愛した彼女のセンセーショナルな生き様、笑顔、苦悩が昨日のことのように蘇ります。そして今もなおその魂は多くの英国民に流れ、いずれ国王になる息子を見守るでしょう。またSNS時代に生きる者として自分と他人のプライバシーをどのように守っていくのかを、ダイアナの人生を通し改めて学びを得られる一作となっている。

町山智浩(映画評論家)

 思想、階級、民族、国籍を超えて世界が彼女の死を悼んだ。その理由が映像で胸に迫る。

■Matt Rose(アーティスト)

 ダイアナ妃が存在する時代を、魅力で溢れてる彼女を、リアルな姿で感じたかった…この映画を鑑賞した後に感じた一番の想いです。

 困っている人に寄り添い、救いの手を差し伸べる姿。彼女の持つ素晴らしい影響力を平和の為に使っていた人が、こんなにも残酷な亡くなり方をしたことが本当に哀しいです。

 何が真実なのか未だに分からない部分も多いですが、努力を怠らず人々の為に尽力を注いだその功績は、とても素晴らしいと思いました。

 僕自身も温かな心で多くの人を包み込めるような、愛のある人生を歩みたいと感じました。

MEGUMI(女優)

 自分らしく生きる事を貫きたかっただけなのに。ダイアナ妃の心中を想像すると、こんな言葉が聞こえてきます。誰が彼女を殺したのか? 本当の敵は誰なのか? 同様の事件が多く起きる現代で、改めて考える、大きなキッカケとなる作品でした。

■YOU(タレント・女優)

 彼女の美しい瞳が見るべき景色、伸びやかに駆け回るべき世界、それを尊んでいたはずの民衆が、それを、終わらせてしまった。この記録が色褪せる世界には、尊さなど存在すらしないだろう。尊い教示にしなければ。

ダイアナ元妃が堂々と声明を発表した凛々しい姿 (C)Parkerphotography/Alamy Stock Photo