マイクロエレクトロニクス溶接材料メーカーの深セン市唯特偶新材料(301139深セン)が9月29日深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格47.75元に対し、初値は4.71%高い50.00元だった。取引開始後一時65.00元の高値を付け、終値は同14.87%高の54.84元だった。
 
 同社は1998年設立の民営企業で、2009年に株式会社化した。マイクロエレクトロニクス溶接材料の開発、生産、販売を主業務としており、ソルダーペースト、ソルダーワイヤー、棒はんだのほか、フラックス、洗浄剤などの溶接補助材料が主力製品だ。コンシューマー電子、スマート家電、通信、コンピューター、工業制御、太陽光発電、自動車電子、セキュリティなど幅広い分野の製品に欠かせないPCBA(プリント基板アセンブリ)の製造や精密構造部品の接続、半導体の実装などに広く用いられている。20年における中国の溶接補助材料市場シェアは約8.66%、はんだペースト市場シェアは7.69%。
 
 21年12月期の売上高は8億6299万元(前期比46.07%増)、純利益は8231万元(同26.17%増)。22年1〜6月期の売上高は5億8391万元(前年同期比66.93%増)、純利益は3896万元(同5.26%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の4億762万元(約83億円)は、約44%の1億7844万元をマイクロエレクトロニクス溶接材料生産能力拡大プロジェクトに、約12%の4978万元をマイクロエレクトロニクス溶接材料生産ライン技術改造プロジェクトに、約19%の7940万元をマイクロエレクトロニクス溶接材料研究開発センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】マイクロ電子向け溶接材料の深セン市唯特偶新材料、初値は公募価格を4.71%上回る50元