イギリス在住のオリー・トレジーズ君(Ollie Trezise)は、先天性の奇形で「ピノキオ」のような鼻を持って生まれた。1歳になる前に手術を受けたものの、それでも人々から「醜い」といった心無い言葉を浴びせられてきたという。しかしオリー君は誹謗中傷に負けず、8歳になった今も笑顔を絶やさない。母親はそんな息子の成長ぶりをInstagramに投稿している。『Marie France』などが伝えた。

オリー君については2015年に『WalesOnline』などの英メディアが大きく取り上げていた。当時の報道によると、英ウェールズ、マエステッグ出身のエイミープールさん(Amy Poole)は2014年2月、オリー・トレジーズ君という男の子を出産した。エイミーさんはオリー君を初めて抱っこした際、「びっくりしてほとんど声が出なかった」という。また「こんなに小さいのに、鼻の上にはゴルフボールくらいの大きなコブがあった。最初はどう対処すればいいのか分からなかった。でもどんな顔をしていても、息子を好きになると思っていました」と明かしていた。

実はエイミーさん、妊娠20週の時に医師からある宣告を受けていた。お腹の中のオリー君の顔には、軟部組織の異常な塊があったのである。そしてオリー君の誕生後にMRI検査が行われた結果、脳瘤であることが確認された。稀な先天性奇形である脳瘤は、頭蓋骨の開口部から神経組織や髄膜が突出した状態で、頭蓋骨の閉鎖が不完全であるために起こる現象だ。頭蓋骨から飛び出している脳の部分は通常、皮膚や薄い膜で覆われているため小さな袋のようになっている。しかしオリー君の場合は、脳が鼻の中で発達してしまったのだ。

そんなオリー君は体が成長するにつれて、鼻も大きくなっていった。エイミーさんは当時「オリーは完璧だと思っています。彼は私のピノキオです。これ以上の自慢はありません」と語っていたが、医師からオリー君の呼吸が乱れていることを指摘され、鼻腔を開く手術が必要だと言われた。エイミーさんは幼い息子の手術に躊躇いがあったものの、医師から「つまずいて鼻をぶつけたら、感染症や髄膜炎にかかる危険性がある」と警告され、手術に同意した。

そして2014年11月、生後9か月のオリー君はバーミンガム小児病院で2時間に及ぶ手術を受けた。手術では、頭蓋骨を切り開いて余分な脳液の袋を取り除き、鼻を作り直したという。顔には奇形の跡が残っているが、大きなコブはすっかり消えていた。エイミーさんによると「オリーはとても苦しかったはずなのに、ずっと笑っていた」という。

過酷な手術に耐えてきたオリー君だったが、生まれてからずっと鼻の奇形をからかわれており「醜い」などと嘲笑されてきた。またエイミーさんはある女性から「(オリー君は)生まれてくるべきではなかった」と言われたこともあったそうだ。人々の心無い言葉に胸を痛めたエイミーさんは「本当に胸が張り裂けそうです。涙が出そうになりました」と吐露していた。

しかしエイミーさんは「他の子どもたちには、オリーのような嫌な思いをさせたくないし、世間に知らせることが一番の方法だと思う」と考えて、息子の写真を公開することにした。そこには稀な疾患についての認識を高めたいとの思いもあったようだ。

エイミーさんはオリー君の成長ぶりをInstagramに投稿しているが、イギリスで新学期が始まった9月には、4年生(日本の小学3年生に相当)になったオリー君の写真が公開された。そこには「エイリアンのようだ」といった残酷なコメントも見られるが、「オリー君、とても素敵」「応援している」といった励ましの声が圧倒的に多い。

画像は『WalesOnline 2015年12月15日付「‘He is my little real-life Pinocchio’ Mum praises brave tot whose brain is growing through his nose」』『Amy-Lee Ferris 2022年9月6日InstagramFirst day of year 4!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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