10月に入り涼しく感じる日も増えた。一時期に比べると熱中症で搬送されたというニュースを目にすることが減った印象を受ける。
ただ、人の熱中症は減っても日ごろ使うスマホが熱中症になるリスクがあって…。
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■熱に弱いスマホ
精密機械であるスマホは熱に弱い。炎天下でスマホを長時間利用し続けると本体が熱くなったり、スマホ画面に『高温のため使用できません』と表示されたり、最悪の場合バッテリー等の故障につながる可能性もある。
そういった症状を指して「スマホ熱中症」と呼ばれる。人の熱中症対策であれば、こまめな水分補給と塩分摂取がベターだが、スマホの熱中症を防ぐためにはどうすればいいのか。
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■「熱中症」になる原因
スマホやタブレットなど精密機器の修理でおなじみスマホスピタルに、「熱中症」になる原因を聞いた。「炎天下にスマホを車に置きっぱなしにしたり、長時間車にスマホを差し込んで使うとバッテリーやパーツの劣化につながりやすくなります。車の電圧はiPhoneケーブルとは異なるためスマホ内部の電圧が変わり、バッテリーの寿命が少なくなることがあるんです」(スマホスピタル 担当者)。
バーベキューや旅行等で車を使う機会が増える今の時期は特に注意が必要である。また、ついやりがちな「あの習慣」もバッテリー劣化につながる可能性があって…。
「モバイルバッテリーで充電しながらゲームアプリなどを開くとバッテリー消費がかなり激しくなります。夜に満タンになるまで充電し、朝充電ケーブルにつなぎっぱなしにするのもよくありません」 (前出・スマホスピタル 担当者)。
■冷やすのはNG
人間が熱中症になった場合、首や脇の下などを保冷剤等で冷やすことが推奨される。だが、スマホの場合、冷蔵庫や保冷剤で冷やすのはNGだという。
「冷蔵庫や保冷剤で冷やすと結露が発生します。今のスマホは耐水・防水加工が施されたものが多いですが、内部に結露が発生することもありますし、耐水・防水機能がスマホの使用によって劣化してしまい、スマホ表面にできた結露の水滴が充電口やスピーカーなどから侵入する恐れがあります。それによって内部水没などの故障につながる可能性があるんです」(前出・スマホスピタル 担当者)。
■「スマホ熱中症」の対処法
では、スマホが異常に熱くなったり、「高温で使用できない」と表示された場合はどうすればいいのか。前出のスマホスピタル担当者が続ける。
「暗所でスリープ状態や電源をオフにして触らないようにしましょう。放置する時間の統計が取れているわけではありませんが、端末が熱を持っている状態であれば最低でも15分以上、できれば20~30分置いたほうがいいでしょう。それでも熱がおさまらなかったり、心配な場合は専門機関に持っていくことをおすすめします」。
長くスマホを使うため、バッテリー劣化につながる使い方をしないよう注意したい。
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