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 来年からエスコンフィールド北海道に本拠地移転が決まっている北海道日本ハムファイターズは、9月28日、ホーム最終戦を終え、19年間本拠地として使用してきた札幌ドームに別れを告げた。

試合後に行われた最終戦セレモニーでは、新庄監督が挨拶。

今季限りでBIGBOSSユニホームを脱ぎ、来季からSHINJOユニホームを着て日本一だけを目指して戦うことを誓った。

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そしてその挨拶の終盤、来季の開幕投手加藤貴之投手を指名するサプライズ発表も行った。

このサプライズ発表となった開幕投手について、ネット上ではさまざまな声が飛び交っている。

中でも特に多かったのが、「今季の成績を見ると加藤は妥当」「1番安定している加藤なら誰も文句は言えない」「四球を嫌がる新庄監督だから加藤が任命されるのも納得」という、加藤が適任だという意見だ。

これまで、新球場での開幕投手には現在エースとされる上沢や、上沢と同じくエース格で新人から2年連続二桁勝利を挙げた伊藤らが選ばれるのではとファンの間含め多く予想されてきた。

だが、新庄監督は、人気や話題に準じた忖度は一切しない。

今季一年をトライアウトと位置づけ、全員が横一線での戦いをしてきた中、怪我や新型コロナウイルスで途中離脱はあったものの、防御率2.01、シーズン与四球数11と歴代最小記録を達成するなど、先発投手陣で1番安定し結果を残した加藤を選んだ。

ここから新庄監督の本気度がうかがえるだろう。

だが、一方で、そんな上沢や伊藤を気遣うような采配も見て取れる。

札幌ドームで行われた試合での「最後の先発」を上沢に、札幌ドームドームで投げた「最後の投手」を伊藤に託した。

あくまでも推測で、偶然かもしれないが、もしこれが意図的であれば、加藤とともにチームの投手陣を支えた両投手にも、しっかりと配慮の気持ちを示していることになるだろう。

今年一年の「トライアウト期間」をおえ、すでに来季の構想を頭に浮かべているという新庄監督。

果たして、来季はどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

来季開幕投手から伺える新庄監督の本気度 その裏でみせた「エース」への配慮とは