妊婦・妊娠・出産

世の中には、さまざまな理由から妊娠しにくい、もしくはできないという夫婦がいる。そして日本では、里親制度や代理母出産がまだまだ浸透しておらず、養子を迎えることも容易ではない。

このたびアメリカで、ある女性が自身の息子夫婦を救おうと立ち上がった。50代にして代理母出産に挑んでいることを、『TMZ』や『NEW YORK POST』などが伝えている。


■不妊治療は計6年

このたび代理母出産になることを決断したのは、アメリカ・ユタ州のセント・ジョージに住んでいるナンシーホークさん。56歳で、すでに4人以上の孫がいるおばあちゃんだ。

ナンシーさんの息子のジェフさん(32)と妻のカンブリアさん(30)は、結婚後なかなか子供に恵まれず、体外受精を含む不妊治療に挑戦。3年前に、ヴェラちゃんとアイヴァちゃんという双子を出産した。


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■年齢的な不安

その後も不妊治療を続け、カンブリアさんは昨年9月にまたしても双子を出産。しかし子宮内に異常が見つかり、摘出手術を受けた。

しかし夫婦は「もっともっと子供がほしい」と切望。それを知ったナンシーさんは、自身が代理母になることを決意した。しかし最後に子供を出産してから、すでに26年がたっている。「年齢的に無理」と誰からも心配されたという。

■医師はGOサインを

一方、ジェフさん夫妻は「またいつか子供が欲しくなったときのために」と、胚の凍結保存もしてもらっていた。これは、体外受精が成功した受精卵を数日間発育させ、良好胚盤胞とみなされた胚を保存しておくものだ。

その胚と母体の環境についてナンシーさんが詳しい検査を受けたところ、医師は健康で代理母にも適合すると判断。12週間にわたるホルモン補充療法を経て、ついに胚は融解されナンシーさんの子宮に移植された。その後の検査で、受胎も確認されている。


■赤ちゃんの誕生を心待ちに

こうして現在妊娠中のナンシーさんは、11月5日に出産を予定しており、メディアの取材には「不安と恐怖はありますが、息子夫婦の子供がお腹の中で育っていることを思うと、とてもパワフルな気分になれます」と語っている。

またジェフさん夫妻は「多くの犠牲を払ってくれていることに感謝しかありません」と語り、母親を「愛情深く、わが家の灯台のような存在」と表現した。

嫁であるカンブリアさんは、日々ナンシーさんが好きな料理を手作りし、むくみをとるためマッサージをするなど熱心にサポート。一家全員が、赤ちゃんの誕生を心待ちにしているという。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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