人間の生命や死を司る神として恐れられている「死神」だが、科学的根拠はないものの世界各国で死神にまつわる話が存在する。このほどメキシコの医師がSNSに投稿した動画に、死神を思わせるような黒い影が写っており多くの人を驚愕させている。『UNILAD』『MXN.NEWS』などが伝えた。

メキシコ、ヌエボ・レオン州モンテレイ市内の病院に勤務する消化器外科医ホルヘ・ベルメホ・カワチェ・オルテガ氏(Jorge Bermejo Kawache Ortega)が9月23日、TikTokに動画を投稿したところ多くの関心を集めた。動画は彼の友人である医師から送られてきた、女性患者から摘出した子宮の写真が捉えられていた。

写真はソノラ州エルモシージョにある医療センター「Clínica del Noroeste」の手術室で撮影されたもののようで、オルテガ氏の友人が50歳女性の患者から摘出したホルマリンの瓶に入れられた子宮が捉えられていた。ところが瓶の奥に黒いマントを被った人のようなものが写っていたのだ。それは死神の姿を彷彿させ、オルテガ氏を驚かせたようだ。彼はメディアのインタビューに応じ、このように語った。

「友人から『この写真を早く見てくれ』とメッセージが送られてきたんです。写真を見て最初に目にしたのは、50歳女性患者の腹部から摘出された子宮の入った瓶でした。手術はうまくいって合併症もなく、患者さんは翌日に退院しました。私の友人は患者の家族に見せるためにホルマリンに入った子宮の写真を撮ったのです。」

「もちろん、患者の家族も瓶の奥に写ってる黒い影に気づいて『一体これは何なの?』とすごく怖がっていたそうです。私は友人から送られたこの写真を自分のSNSで共有したいと思い投稿したんですが、メキシコ内であっという間に話題となって、これは予想外でした。それにしても、その患者さんは退院して元気だったようなので、黒い影のことはよく分かりませんが単なる不気味な写真だったということですね。」

動画はこれまでに160万回以上も視聴され、このような声が届いた。

「重病の息子が小児科にいた時に写真を撮ったらドアに影が写ったことがあるわ。」
「以前、部屋のドアに同じようなものを見たんだけど、兄弟が手術が終わった1か月後に亡くなったんだ。」
「母が病気の時にズームで会話したんだけど、その時母のベッドの横に黒い影があったの。母はその夜に亡くなったわ。」

多くの人が死神の存在を信じているようで不思議な体験談も見られたが、中には「コートハンガーにかかってる黒いコートだと思ったけど?」「今はデジタル編集が簡単な時代だからね。超常現象系の写真は信用できないよ」と非科学的な説を打ち消すような声もあった。

一方でオルテガ氏は動画の中で、次のような医師としての発言をしている。

超常現象未確認飛行物体など信じるかどうかにかかわらず、私は自分を顧みてきたことを皆さんに伝えたいと思います。全ての外科医は手術室に入る時、人々の健康を取り戻すために彼らの死と闘っているのです。その闘いは勝つときもあれば負ける時もあります。どんな優秀な外科医であっても死は常に我々の仕事の一部で、常にそこに存在するのです。」

結局、写真の黒い影の存在は分からずじまいだが、オルテガ氏にとってこれまでに患者と向き合ってきた時間を顧みる機会になったようだ。

画像は『Jorge Kawache 2022年9月26日付TikTok「¿Qué creen que sea esto?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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