安倍晋三元首相の「国葬」も終わり、いよいよ「安倍派」の今後が大きな焦点となりつつある。

 自民党安倍派議員が言う。

9月19日安倍派の研修会で、会長代理の塩谷立元文科相が『安倍会長が取り組んだ政策課題、意志を継承し結果を出す。結束を』と呼びかけていたが、その時からすでに、国葬も終わったのにいつまでも『安倍派』と言うのもいかがなものか、という名称変更の声も上がり始めていた」

 現在、安倍派は集団指導体制をとっている。メンツは塩谷氏のほか、安倍氏側近だった萩生田光一政調会長、下村博文会長代理、世耕弘成参院幹事長、事務総長の高木毅国対委員長らだ。しかし、この中から会長選出となると、まさにどれも「帯に短し、たすきに長し」。

「やはり今の流れで言えば、新会長は旧統一教会と距離があることが必要だ。すると萩生田氏は当面動けない。下村氏は派閥OB重鎮の森元首相からダメ出しを食らっている。世耕氏は参院議員で厳しいし、高木氏は過去のハレンチな疑惑がいまだに尾を引いている。塩谷氏は性格的に温厚すぎるともっぱらで、ほか西村康稔前事務総長においても萩生田氏と上手くいってないという難点がある。こう見ると、いずれも決定打に欠け人材難だ」(前出・安倍派議員)

 そんな中、安倍派内では、こんな声が増えつつある。

「国葬が終わった直後から『無難な塩谷氏にお願いして、塩谷派とするのはどうか』という流れも強くなっている。だが名称は本来の『清和会』にして、当面は集団指導体制で進むべきでは」

 一方では、こんな指摘も。

「解散の声も出始める中、ガタガタの安倍派を逃れ他派閥に脱出する動きを見せるメンバーの名も聞こえてくる。『塩谷派』とすることに反発する幹部もいる。最悪、安倍派は草刈り場になり果てて、ガタガタだ」

 安倍側の側近の一人だった高市前政調会長が派閥を結成し、安倍派からそちらに流れる議員も多い、との怪情報もある。97人を擁する最大派閥の今後は政界の行く末にも絡んでくるだけに、仮に「塩谷派」となっても当面、目が離せないのだ。

(田村建光)

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