【この記事の動画を見る】

非常に稀な「マフッチ症候群Maffucci syndrome)」という疾患により、手脚の左右の長さが違う24歳の男性が、これまでの病気との闘いや人生を変えた出会いなどについて語った。「特別な靴を履いている以外は普通の人と変わらない」と言う男性の明るく前向きな姿を『Truly』が伝えている。

ノースカロライナシャーロットに住むスティーブン・ルドウィグさん(Stephen Ludwig、24)は、「マフッチ症候群」という非常に稀な疾患を患っている。これは骨内に良性腫瘍(内軟骨腫)が発生することで骨が弱くなり変形し、血管腫を合併するのが特徴だ。軽い衝撃で骨折することで発見されることが多く、低身長で手脚の長さに左右差が認められる。無症状であれば治療の必要はないが、内軟骨腫が悪性化することがあり注意深い観察が必要という。

スティーブンさんは現在、身長155センチで、左手脚が右側よりも短く、左脚と右脚の差は23センチもあるが、マフッチ症候群と正式に診断されたのは2020年のことだという。

スティーブンさんの父マイクさん(Mike)は「息子が生後6か月の時の検診で、医師に左右の脚の長さが少しだけ違うこと、そして左脚の膝蓋骨(皿)が通常より大きいことを指摘されてね。ただその時は何とも思わなかった。膝が明らかに異常だと分かったのは1年後で、それから何人もの医師の診察を受け『オリエール病(Ollier disease)』と診断されたんだ」と明かす。

実はオリエール病は内軟骨腫が骨格の片側に多発する疾患で、マフッチ症候群とよく似ている。ただ血管性腫瘍を伴うのはマフッチ症候群だけで、スティーブンさんは7歳で急性骨髄性白血病(AML)に罹り、「生存できる確率は11%」と言われたそうだ。またその後も甲状腺がんに苦しみ、骨髄移植を受けた後にはドナー由来のリンパ球が引き起こす合併症である移植片対宿主病(GVHD)を発症、そしてやっと2年前、正式な診断がついた。

マイクさんによると、スティーブンさんは毎年のように入院し、これまでに受けた手術は30以上にもなるという。それでも常にチャレンジ精神を忘れず、入院中はいつも明るく振る舞い周りの人々を常に喜ばせていたそうで「スティーブンの父であることを誇りに思うよ」と自慢の息子を称えている。

そんなスティーブンさんは普段、左側だけ靴底を高くした特注のシューズを履いている。フォーマルからスポーツ用まで全部で13足の靴があるそうで、左の靴の重さは1.1~1.3キロ(2.5~3ポンド)にもなるが、スティーブンさんは「僕の左脚の筋肉はすごいんだ。特に左太腿がね。サッカー選手ロナウドの脚のよう。だから靴が重くても全く問題ない」と笑う。

そしてこの特注の靴を履くことでスティーブンさんは様々なスポーツに挑戦、特に好きなのが父と行くゴルフと、1歳で初めてボールに触れたバスケットボールだという。

スティーブンさんは「スポーツは感情のはけ口になっている。特にバスケットボールをしていると『自分が生きている』と実感できるんだ」と明かし、インスピレーションとなった米プロバスケットボールNBAスーパースターで、2020年に亡くなったコービー・ブライアント選手への強い思いをこのように語った。

2007年、9歳の時に難病と闘う子の夢を叶えてくれるチャリティ団体『メイク・ア・ウィッシュ』の支援で、NBAオールスターゲームを見に行くことができた。そこでブライアント選手と会い、バスケットボールへの凄まじい熱情を感じて『自分も彼のようになりたい』と思った。それに彼は僕の左手が短いことにすぐ気づき、『よくそれでバスケットボールができるね』と褒め、アドバイスをしてくれた。本当に嬉しかったし、僕の人生の中で最高の一日になった。だから入院中はいつも、彼のチームユニフォームを着ていたよ。」

「彼の訃報を聞いた時はショックだったけど、なんとか立ち直った。そして僕は『どんな困難なことがあっても前向きに生きよう』という強さと自信を持つことができたんだ。」

ちなみに明るくユーモア溢れるスティーブンさんはTikTokerとして活躍しており、2020年3月に始めたTikTokのフォロワーは現在、400万人に達している。スティーブンさんはその中で、3ポイントシュートを決める動画を多数投稿、フォロワーからは「スリーポイントシュートキングKing of Three’s)」と呼ばれているという。

TikTokでこれほど注目されるとは思わなかったけど、自分に興味を持ってくれることは嬉しいよ」とスティーブンさん。続けて「僕とフォロワーとはとてもいい関係で、いつも冗談のやり取りをしているんだ」と笑顔を見せ、最後にこんな思いを述べた。

「『障がいがある人は周りの助けがないと生きていけない』と誤解している人が多いけど、僕は普通の24歳の生活を送っている。たとえつらくても、自分に自信を持てばやりたいことは叶うということに気付いてもらえたら嬉しいね。だってどんな人だって困難に直面するし、それを乗り越えなければならないのだから…。そして僕がいい見本になれれば…と願っているよ。」

画像は『STEVOLUDDY 2022年6月11日TikTok「I jammed my middle finger this morning」、2022年3月1日TikTokReply to @s.s_calleja0 the ihop special」、2022年7月9日TikTok「Trying to get nemo up to 10 lbs」、2020年4月6日TikTok「Woke up thinking about you Kobe…」』『stevoluddy 2022年4月1日Instagram「Some flicks in new kicks」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト