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安倍晋三元首相の国葬で葬儀委員長を務めた岸田首相 /(C)JMPA

9月27日に行われた安倍晋三元首相(享年67)の国葬で葬儀委員長を務めた岸田文雄首相(65)。実施にあたり世論を二分した国葬だが、そのほとぼりが冷めぬなか、岸田首相が“まさかの人事”を決断したようだ。

10月3日岸田首相が自身の長男で公設秘書である岸田翔太郎氏(31)を首相秘書官とする意向を固めたことが報じられたのだ。各メディアによると、4日に人事を発令する方針で、岸田首相は「首相官邸内の人事の活性化と岸田事務所との連携強化のためだ」と理由について周囲に説明しているという。

「翔太郎さんは大手商社で数年勤務した後に岸田首相の公設秘書になりました。岸田首相が立候補した昨年の自民党総裁選の出陣式に駆けつけ、『“おとなしい”との評価が多いが、大一番で覚悟を決めた力強い声だった』と父親の姿に感服した様子でした。

岸田首相には、翔太郎さんにすぐそばで経験を積ませることで、地元・広島1区の後継者として育てたいという狙いもあるとみられています」(全国紙記者)

本格的に“後継者育成”を始めた岸田首相だが、取り巻く状況はお世辞にもいいとは言えない。昨年10月の発足以降、岸田内閣はじわじわと支持率を上げていき、今年5月に朝日新聞社が実施した世論調査では59%と高い支持率を記録した。

しかし、安倍元首相の銃撃事件以降、岸田首相は大きな“判断ミス”をする。

「銃撃からわずか6日後の7月14日に、岸田首相は会見で国葬の実施意向を表明。その後、国会で審議にかけることなく7月22日に実施を閣議決定しました。生前、“モリカケ問題”で数々の疑惑が報じられ、さらに銃撃事件後は旧統一協会との親密な関係も問題視された安倍元首相の国葬を、強引なプロセスで決定したことに批判が噴出。さらに総額16億円超の実施費用がすべて税金から賄われることも批判を加速させました」(前出・全国紙記者)

その結果、国葬実施について各社の世論調査で反対派が賛成派を上回るという事態に。もちろん“言い出しっぺ”である岸田首相も無傷とはいかない。

朝日新聞10月1日と2日に行った世論調査では、岸田内閣の不支持率が初めて半数の50%となり、2カ月連続で支持率を上回るという結果に。そんなタイミングで長男の首相秘書官就任を決断した岸田首相に対して、ある政治ジャーナリストはため息を漏らす。

「世襲そのものは悪ではありませんが、世襲議員不祥事なども相次いでおり、好意的に捉えていない人が多いことも事実です。地盤を継がせたいのであれば、きちんと地ならしをするのが親の務めのはず。

しかし、国葬を強引に実施して支持率も急落している今、長男を側近にするのは“空気が読めていない”と言わざるをえません」

そんな岸田首相の致命的な“KYぶり”に、ネット上でも怒りの声が噴出している。

《えーーーっ 時流読めてなさすぎじゃない?KYなんだか強欲なんだか…》
《ファミリー政権誕生》
《もうやりたい放題やん。国民そっちのけで自分のことばっかり。 息子も恥ずかしくないんかな?一悶着あるのわかりきってるやろ?》
《岸田って長男を首相秘書官にした理由を「人事活性化のため」って言ってるのか。 あからさまな世襲に向けた箔付け人事って周りからしたら閉塞感しかないと思うんだけど》
《支持率が急落してるのにこれを決断する岸田総理よ ほんと国民を舐めてる政権だな》